3日にあった茨城県立高校入試の学力検査の出題形式が、前年から大きく様変わりした。記述式の問題がほとんどなくなり、代わりに記号を選択する問題が急増した。昨年、記述問題を中心に採点ミスが相次いで見つかったことが背景にあり、教育関係者や受験生に驚きが広がった。
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特に変化が顕著だったのが国語だ。昨年は150字以内で書く作文をはじめ、100点満点のうち51点が記述問題にあてられた。だが今年の記述問題は、漢字の読み仮名を書かせるものだけだった。社会も、昨年は38問中20問が文章で答える記述問題だったが、今年はほとんどが記号で答える選択問題に。例年出題されていた数学の図形の証明問題も、文章記述ではなく穴埋め形式となった。
県内では昨年の合格発表後、不合格となった牛久栄進高校の受験生の保護者による答案の開示請求をきっかけに、採点ミスが発覚。過去2年間の県立高校、中学・中等教育学校の答案を再点検したところ、計78校で988件のミスがみつかった。4人については、本来合格だったのに不合格にしていた。県教育委員会は、全県立高校教員らの約3割にあたる1155人を処分した。
教委関係者「今年は絶対にミスしてはいけない」
ミスが目立ったのが、文章記述が多い国語や社会の問題だった。文章を書かせる問題は、新学習指導要領でも重視されている「思考力・判断力・表現力」をみることを目的に、2019年ごろから年々増加していた。
県教委が教員に聞き取るなど…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル