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東京都では9日、新型コロナウイルスの新規感染者数は149人と、6日連続で200人を下回り、緩やかな減少傾向が続いています。感染震源地として名指しされてきた“夜の街”ですが、東京では、7月の110人をピークに、8月に入ってから減り続けています。今月はゼロの日もあり、9日は1人でした。ただ、“夜の街”の苦境は続いています。 新宿区歌舞伎町の老舗台湾料理店『青葉』では感染対策を徹底していますが、9日午後7時過ぎの客数は1組のみ。“夜の街”での感染が広がっていた3カ月前から、こうした状況が続いているといいます。
台湾料理店『青葉』・渡辺清二店長:「歌舞伎町イコールウイルスみたいな感じに取られてしまっているのではないかなと」「(Q.正しく今の状況を知ってほしい?)お客様も、その辺は認識しているとは思うが、一度ついた歌舞伎町のイメージというのは、やはりどうしても怖いのではないかと思う」「若い方はだいぶ戻って来ているのかなと思うけれども、年齢層の高いうちの客からすると、怖いなという感じではないか」 新宿と同じく“感染の震源地”とも呼ばれた池袋の“夜の街”で働いていた男性は職を失いました。
キャバクラの元従業員:「給付金をたよりに生活していたんですけど、さすがにこれからも見込みがないという感じだったんで、仕事を普通にした方がいいのかなと。今はごみ収集をしています」「(Q.現状を見て選択は正解だったか?)この状況がずっと続くような気がするので、正解だと思います」 感染者は減っても客が戻らないという現状に、新宿区の吉住健一区長は、悪いイメージを払拭する必要があると話します。
新宿区・吉住健一区長:「いまだにSNSなどを見ると『歌舞伎町が原因』『とにかく謝罪しろ』とか。そういった新宿の“感染の街”というイメージを一日も早く払拭する」
東京23区の飲食店に出されている時短営業の要請は、15日までです。小池都知事は、延長するかどうか、専門家の分析を参考にして決めるとしています。
新宿区・吉住健一区長:「特に新宿の場合『眠らない街』と言われているので、午後10時に営業終了と言われても、そもそもその時間に開店してない店とか、ちょっと普通の生活していると、なかなか想像つかない世界ですけど。廃業する店も出てきているので、また新宿に戻って頂ければと」 感染者数が緩やかな減少傾向にあるなか、秋冬に向けてPCR検査の課題が浮き彫りになっています。PCR検査には、鼻からのぬぐい液と唾液の2種類があります。唾液による検査は鼻からの採取と比べ、痛みがなく、くしゃみによる飛沫もないため、感染リスクが低い方法です。鼻からの検査よりも簡単なため、国も検査数を増やすための“切り札”として期待していましたが、現状、一般の開業医にはあまり普及していないといいます。
『水野内科クリニック』水野幸一院長:「(容器の)梱包が厳格だったりとか、自分で検体を持ち運べないとか、色々なことがあるので、そこら辺を一つ一つクリアしていくと、当初言われてたような急激に広がることにはならないのかなと」
保険を適用する手続きにも手間がかかり、入り口を分けるなどの感染防止対策も、大きな負担です。さらに、別の理由もあるといいます。
『水野内科クリニック』水野幸一院長:「今後、インフルエンザがはやってくると、どんどん(患者が)増えてきて(検査が)嫌だという医療機関もかなり多いのでないかと」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース