カレーチェーン「CoCo壱番屋」の創業者・宗次(むねつぐ)徳二氏(70)が取締役を務める同氏の資産管理会社「ベストライフ」(名古屋市)が昨年、名古屋国税局の税務調査を受け、約20億円の申告の誤りを指摘されたことが分かった。2016年に所有するバイオリンの名器「ストラディバリウス」「グァルネリ」など、本来は減価償却できない楽器を経費として処理したと指摘された。
過少申告加算税を含む追徴税額は約5億円。同社は修正申告し、全額を納付した。宗次氏は取材に「知識不足による税務処理のミスだった」と説明した。
宗次氏は1978年、愛知県内でカレーの1号店をオープン。一代で全国有数のチェーンに育てた。2002年に引退後は音楽の普及に力を入れ、私財で名古屋・栄に「宗次ホール」を建設。現在、ストラディバリウスのバイオリンやチェロ計6丁を含む約30丁の楽器を国内外の有望な音楽家に無償で貸与している。
宗次氏の説明や関係者によると、これらの宗次氏が所有していた楽器は16年までに、同氏らがお金を貸して、資産管理会社が購入。管理会社は同年、楽器の資産価値の目減り分を耐用年数に応じて計上する減価償却費として経費に計上して処理した。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル