7月23日開幕の東京オリンピック(五輪)を安全に開催するには、東京都内での新型コロナウイルスの新規感染者数を100人以下にする必要がある――。東京都医師会の尾崎治夫会長が、そんな「開催目安」に言及し始めた。1千人前後にとどまる現状を鑑みれば、極めて厳しい目標だ。なぜ100人以下なのか。どうすれば達成できるのか。本人に聞いた。
「東京で言えば、もしオリンピックをやるのであれば、(新規感染者数を)100人以下にするとか、真剣にやっていかないと、安全なオリンピックにつながらない」
11日に開かれた都医師会の定例会見で、尾崎氏はそう訴えた。大会を開催するためには、都内の感染状況や病床使用率の指標が「ステージ2(感染漸増)」まで下がる必要があるとの認識も示し、「オリンピック関係者だけしっかり対策すれば大丈夫という考えは間違っている」と指摘した。
この日に都内で確認された感染者数が925人に上るなか、なぜ尾崎氏は「100人以下」を打ち出したのか。尾崎氏は朝日新聞の取材に、ふたつの理由を挙げる。
開催の鍵握るのは、「医療の余裕」「国民の安心感」
一つ目は「感染者が100人…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル