新型コロナウイルスの感染拡大で古着の輸出が困難になり、引き取りをやめる業者が増えているとして、神奈川県小田原、三浦、秦野各市が「家庭で保管してほしい」と呼びかけを始めた。横浜市も対応を検討している。倉庫がすでに古着・古布でいっぱいになった自治体もあり、住民の協力が欠かせない状況だ。
小田原市で古着を回収する市古紙リサイクル事業組合によると、市内から出る古着の3分の2程度は国内の仲介業者を経て、フィリピンやマレーシアなど東南アジアに輸出される。しかし、各国とも感染拡大で古着の流通が滞り、販売先のめどが立たないため、引き取らない仲介業者が増えているという。
小田原市は市ホームページで13日に、衣類の排出を控えるよう呼びかけた。事業組合は15日に市内の自治会長に「衣類・布類は3カ月程度、家庭に保管を」と協力を求める文書を配った。しかし、組合は17日、通常とほぼ変わらぬ量の古着類を回収したという。
組合が昨年度、同市で回収した古着類は572トン。浅野弘人理事長は「衣替えの時期なので古着の量が多く、行き場がなくなってしまう。市民のご理解をお願いしたい」と話した。
三浦市は4月に入って業者が古…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル