来てみて、いきなり意表をつかれた。道と敷地を隔てる壁や塀がない。扇形をした建物の主たる入り口は要の部分ではなく、間口を広く取れる弧の方だった。8枚扉はガラス張りで開放感たっぷり。幼い子からお年寄りまで誰もが来やすく、遊べて話ができてくつろげる居場所をめざすためという。多世代交流施設「矢川プラス」。国立市がJR矢川駅そばに建て、4月1日にオープンする。
隣の都営団地が高層化したことで、空いた土地3400平方メートルを市が借り、10億円超の総工費をかけた。建物は鉄筋2階建て、延べ床面積1900平方メートル。子どもの遊び場や、人が集まりやすい空間づくりに評価が高い建築家の仙田満さんが設計した。マツダスタジアム(広島市)などを手がけた人だ。
「まちなかの大きな家と庭」がコンセプト。多様な人がつながることで「みんなの幸せな居場所となり、地域の課題も解決に導ければ」と、施設の指定管理者として運営に携わる細田直哉館長は期待する。
回遊性ある空間、人々の出会い演出の仕掛けも
そんな理想を体現しているの…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル