城戸康秀
熊本県の阿蘇山上は1日、初日の出を見ようという人たちでにぎわった。阿蘇五岳のひとつ杵島岳(標高1326メートル)は山頂一帯が雲に覆われる中、未明から約50人が待機。午前8時ごろまで粘った人たちが雲ごしのご来光を楽しんだ。
杵島岳は、噴煙を上げる中岳方向に太陽が昇る。1年前にも訪れ、その絶景を満喫した阿蘇市の杉本光さん(33)は「見えるのが当たり前ではなく、昨年がとてもありがたかったことなんですね。(雲ごしとなった)今年も待ったかいがありました」と喜んでいた。
この日、杵島岳南にある草千里駐車場には12月31日深夜から福岡など県外ナンバーの車が続々と登場。防寒着に身を包んだ人たちは、真っ暗な中、中岳や五岳最高峰の高岳を目指した。
比較的標高が低い杵島岳でも、駐車場付近より気温が2~3度ほど下がる。山頂の標柱につけられた気温計は零下5度。風をさえぎる木もない。日の出を待つ人たちは、残雪や霜に覆われたくぼみにしゃがみ込むなどして耐えていたが、帽子や上着は霧氷で白くなっていた。(城戸康秀)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル