菊地洋行
三重県明和町の世古口哲哉町長(57)が7日、交通事故で亡くなった。2期目の任期半ばだった。まちづくりに取り組むさなかの急逝に、町役場の職員や地元は驚きや無念さを隠せなかった。
7日早朝、明和町行部の国道23号側道で発生した交通死亡事故。松阪署によると、世古口町長は歩いていたところを、町内在住の派遣社員の男が運転し、津市方面に向かう軽乗用車にはねられたとみられる。
現場付近に街灯はなく、事故発生時の午前5時20分ごろはまだ暗かったという。あかりは国道を走る車のヘッドライトぐらいといい、松阪署が当時の詳しい状況を調べている。
「町民のことを第一に考える熱いハートの持ち主」
町職員によると、世古口町長は「道路の舗装に不備がある」などの町民からの情報に敏感に反応し、公務外の時間でも自ら現場の状況を見に行くことが多々あったという。
世古口町長の死去を受け、8日から下村由美子副町長(63)が職務代理を務める。下村副町長は、町職員出身の世古口町長が役場に入庁した頃からの旧知。上司として指導にあたったこともある。
下村副町長は「町民のことを第一に考える熱いハートの持ち主。小学校統合に向けてやっと形が見えてきたところなのに」と残念がる。前日の6日午後6時半ごろ、世古口町長から電話があり、「調べて、明日報告して下さい」という会話が最後になった。
公職選挙法では、首長が死亡した場合、選挙管理委員会が通知を受けた日から50日以内に選挙をしなければならない。町によると、近日中に選管を開き、3月中とみられる期日を決める。
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世古口町長の通夜は9日午後6時、葬儀は10日午後2時から明和町上村44の5の虹のホール明和で。喪主は長男優人(ゆうと)さん。(菊地洋行)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル