福岡県田川市を拠点にイベントの司会や結婚式の企画などを行う「ピュアプランニング」(畑迫良恵代表)が、同市のシンボル・二本煙突の前で結婚記念写真を撮る企画を始めた。新型コロナウイルス感染症の影響で結婚式を挙げられない人たちを応援しようと、長く寄り添う姿から「夫婦煙突」とも呼ばれる煙突の前で、愛を誓った写真を残す企画を思い立った。通常の10分の1以下の価格で提供する。
企画名は「ジューンブライド 百年(とわ)の鐘ウェディングプラン」。自社所有のウエディングドレスとタキシードの中から好きな1着を選んでもらい、二本煙突を臨む同市伊田の石炭記念公園で写真を撮って撮影データを渡す。
新型コロナの感染懸念から同社でも4月以降、20組の結婚式のキャンセルがあった。夫の二郎さん(50)と2人で会社を経営する良恵さん(44)は5月、式を延期した北九州市の20代女性から「涙で眠れない」との話を聞いたことなどをきっかけに、落胆している人たちに元気になってもらおうと思い立った。
旧三井田川鉱業所伊田坑跡の二本煙突は1908年の築造。長年、仲睦まじくたたずむ煙突に、2人で末永く幸せな家庭を築くカップルの姿を投影した。通常価格は10万円だが、8月8日までに予約した人は、「末広がり」にちなみ8888円で受け付ける。
良恵さんは、2006年に43歳で病死した兄清信さんの結婚式でエレクトーンを弾いたことがきっかけでウエディングプランナーを目指した。「結婚式は人生を変える。諦めずに挙げられる日を待とう」。
(大塚壮)
西日本新聞社
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