性暴力に抗議し、被害者の痛みを分かち合おうと花を手に集まる「フラワーデモ」が国際女性デーの8日、各地で開かれた。実の娘に対する性的虐待事件などで無罪判決が相次いだことに驚いた人たちが、昨年4月に東京駅前に集まったのが始まり。1年で全国に広がった。
デモはこれまで毎月11日に開催。1人でも、自分が暮らす地域でも、声をあげたいと願う人たちがSNSなどでつながった。今回、47都道府県で一斉デモをして「いったん終わり」の予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期を余儀なくされるところも出た。作家の北原みのりさん(49)ら呼びかけ人は「これからも続きます」と表明した。
拡大する参加者はミモザなどの花を持ってデモに加わった=2020年3月8日午後、東京都調布市、恵原弘太郎撮影
東京・調布駅前では午後2時から、初めてのデモがあり、40人以上が集まった。参加した女性の一人は小学6年生のころ、泥酔したPTA会長に抱きすくめられて男性が怖くなった体験を語った。小雨の中、30分だけ参加者が静かに話し、終わるたびに拍手が起きた。呼びかけた國中咲枝さん(42)は「集まって話すと、すごく力になる。性暴力を許さない社会を一緒に作っていきましょう」と話した。
國中さんは大学でハラスメント相談員をしてきた。フラワーデモに参加したかったが、子どもが小さいので夜は難しかったという。「地元で昼間なら開催できる。調布にも、性暴力の被害に耳を傾けようとする人がいるということを示したい」と呼びかけた。
山形市では、県内初のフラワー…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル