学校や社会活動が再開されるなか、いまだ拭えない新型コロナウイルスへの不安。“見えない敵”との共存を強いられるいま、私たちはどう過ごしていけばよいのでしょうか。
実際に新型コロナウイルスの感染が起きた現場で、専門家監修のもと“空気のよどみ”を徹底検証しました。
店内で感染? “接客していない”女性が感染の謎
取材班が入手した、防犯カメラの映像。今年3月、愛知県蒲郡(がまごおり)市の飲食店の様子が映されていました。店に1人の男性が来店すると、待合室のソファに腰をかけます。その後、男性は座席へと案内され、女性と密着しながら会話をしていました。
実はこの男性、店を訪れた当時は新型コロナウイルスに感染し、自宅待機を要請されていました。自宅を出る際には「コロナをうつしてやる」などと話していたといいます。男性はその後、容体が悪化し死亡しました。
この男性が店を訪れた影響かはわかっていませんが、この店ではもう1人の感染が確認されています。感染したのは、接客していた女性ではなく、男性の席から離れた待合室に座っていた女性でした。
オーナーが証言「横にも座っていない」
当時の状況を、オーナーが証言しました。
「全く(男性の)横にも座っていないです。その状態で感染するのかなって」(YOU&ME オーナー 安田知洋さん)
感染が確認された女性は、男性と直接接触はしていません。一方で、女性は男性が来店直後に寝転がるなどしていたソファで、化粧をしていました。
少し前に男性がいた場所に、座っていた“だけ”。それにもかかわらず女性が感染したことに、オーナーは首をかしげます。
専門家は“空気のよどみ”を指摘
感染制御に詳しい愛知県立大学の清水宣明教授は、女性がこの男性から感染したと仮定した場合、2つのルートが考えられると指摘します。
「一つは接触感染なんですけど、映像で見る限り男性の手がソファに触れたのは、ほんの一部で非常に短い時間。そこで女性が同じところを触って、感染した可能性はかなり低いのでは」(愛知県立大学看護学部 清水宣明教授)
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース