【大阪府 吉村洋文知事】
先ほどの総理の会見を受けて、思うところです。まず、持病を抱えながら長きにわたって日本を引っ張っていただいたことに感謝を申し上げたいと思います。最近ではコロナウイルス、未知のウイルスとの戦いの中で、強烈なストレスとプレッシャーの中で日本を引っ張っていくということで、まさに最前線でされた。持病もある中で対応されたことを本当に心からの敬意とありがとうございましたという気持ちでいっぱいです。振り返れば、外交にしても安全保障にしても景気の回復・経済にしても、歴代最長になるぐらい国民の皆さんから支持を受けてきたと。民主党政権でズタズタになった経済も立て直されて、本当に僕にとっても素晴らしい総理だったと感謝の気持ちでいっぱいです。持病が悪化されたということで、健康が何より大切ですから、治療されているということなので、お身体の回復をご祈念申し上げたいです。
僕自身も総理に何度か会わせていただきましたが、会うごとに「頑張っていますね」という暖かい声もかけていただいた。メディア等から批判もされていますが、僕の中では本当に優しい総理だと思っていましたし、また、中央政府対地方政府という関係でも、様々なご支援もいただいてきました。これから新しく総裁が選ばれる。これは自民党の中のことなのでわかりませんが、安倍総理には感謝の気持ちと、これまで引っ張っていただいたことへの敬意と、まずはお身体を休めて治療に専念してくださいと思います。
2025年万博も安倍総理の発信で動き出したというのがあります。地元の長としても、2025年万博の誘致も決まったのは大きな安倍総理のお支えがあってこれたとこでもありますから、何とか成功させて日本の成長の一助になるように地元自治体として頑張っていきたいと思います。 安倍政権のコロナ対策はメディア等でずいぶん批判はされていますが、僕は世界における日本のコロナ対策という意味では、安倍政権のコロナ対策は成功していると思っています。未知のウイルスとの戦いですから、被害ゼロを目指せというのは無理ですけれども、その中でも、当初チームを立ち上げられて、クラスターという概念をいち早くキャッチして、3密という概念もいち早くキャッチして、クラスターを抑えることを優先していこうと、そこで感染のしっぽを切っていこうと、これは今も引き継がれているわけですけども、それをいち早く見つけて実践してきた。トータルで考えると、他のどの国よりもそういった意味では、成功と言うのはあれかもしれませんけど、実績を残されていると思っています。感染症対策と社会経済はどっちも大切なので、この相矛盾する要請をどう料理するのかが難しい中で、僕自身も政府に対しては意見も忌憚なく申してきて、これからもやっていきますが、致死率についても世界的に見て非常に低く抑えられていますし、そういったコロナの特徴を踏まえた対策をとられていますし、そういった意味では、僕は成功している、世界との比較では成功しているほうじゃないかと思っています。入院の在り方や検査の在り方など大きな方向性は出されましたから、方向性は僕はまさにその通りだと思いますので、それをぜひ新しいリーダーの方には実践をしていただきたい。 カジノを含む統合型リゾート(IR)に関しても、日本の成長のために必要だということで法律を作らないといけないわけでしたが、安倍政権のもとでIRの法律が制定された。それに基づいて具体的な制度設計をやり、そして大阪においてはパートナー候補まで決まって非常に実現に向けて大きく前進した。これは安倍政権じゃなかったら難しかっただろうと思っています。
都構想は大阪の市民のみなさんにお願いすることですし、大阪で改革をやってきたことなので、そこは影響はないと思っています。松井市長、私、維新の会もやっています。反対派もいる。その中で、必要な改革だと思ってこれまで一丁目一番地で進めてきましたので、特に自民党の総裁が誰だとかはあまり関係ないと思います。
(IRは)自民党の政権で進めてこられたことですし、国として必要だということで進めてこられたことだと思っていますので、そういった意味では、政権が大きく変われば別ですけど、そうじゃない限りは大きな方向性について特に何か大きく変ずるものがあるものではないと思っています。次また総理が選ばれる、自民党で総裁を決められることになるので、僕らが関与する部分でもありませんので、それは見守りたいと思いますし、それが誰になろうとも、長きにわたって安倍総理がこれまで実績を積んでこられ、日本のリーダーとして持病も抱えながらやってこられたことに感謝と敬意の気持ちでいっぱいです。
次のことはこれから始まると思いますが、今日の段階では何か支障になると思っていなし、特に僕の中で感じるものはありません。ご病気で十分な体調じゃなかったら舵取りを誤るかもしれないと本当に強い責任感でのご判断と思っていますので、これまで安倍政権のもとでいろんな道筋、大阪においても万博とか道筋ができていますから、そこについては僕は後輩の政治家として、まだまだ未熟ですが、それをしっかりやっていきたいと思います。
さんざん安倍総理もメディアやいろんな方から批判もされていましたが、日本を思う気持ちはものすごく強い方だと思っています。まずは治療して、お体を大切にしていただけたらと思います。 トランプ大統領、プーチン大統領、世界各国の大統領、いろんな思いもある中で、外交をやっていくのは非常に難しいと思いますが、良好な関係で日本の国益を守るということを安倍総理はやってこられたと思う。G20大阪サミットの時にご一緒させていただきました。迎賓館でも一緒に世界の首脳を迎えさえていただきましたが、そこで安倍総理がトランプ大統領と話す素振りやプーチン大統領と話す素振りやお迎えする素振りをみた時に、世界の首脳・大統領は安倍総理のことを信頼しているし、信用を得て外交をされていると肌で実感をしました。トランプ大統領とうまく付きあっていける世界のトップって数少ないと思うんですが、日本の国益を考えて安倍総理がされていた。外交とか安全保障という意味ではすばらしい功績を残されたと思っています。 総理が国として1日20万件の検査体制とおっしゃいましたので、これは実務方において検査の手法や検査のキットとかそういったことも含めた上で総理は発信されたんだと、僕は理解しています。今の検査手法で20万件はなかなか難しいのは総理もご存じだと思っていますから、新たな検査手法や簡易な検査の仕方を前提に話されたと思っていますので、これから事務方とも協議を詰めていきたいと思っています。僕自身も検査体制を拡充していくべきだという考え方です。できるだけ早く陽性者を見つけてキャッチしておさえていくのが基本中の基本だと思っていますし、特に高齢者の方にも広がりつつありますから、施設の方にも何か少しでも症状があれば検査。これをどんどんできる体制、きょう総理は定期検査とおっしゃっていましたので、それは症状がなくても検査ということが含まれていると思いますが、それをしようと思ったら検査手法とか今の保健所がやっている仕事や体制、検査の仕組みを考えるとなかなか20万件にはならないと思います。でもこれはやっていくべきだと思っていますから、実務方に何か具体的な案もあると思いますから。この案までは聞いていませんので、それを確認して大阪においても検査を増やしていきたいと思っています。 観光イベントについて、安倍総理は率先して取り組みもされていました。大阪は大阪観光客を作ってそれを加速化させるということをやってきた。大阪のインバウンドはコロナ禍が起きる前の状況は、目標より早い段階で1000万人以上を達成するということができていた。また、世界の日本に対する評価も、「コロナが落ち着いたらどこの国に行きたいですか?」という調査でナンバーワンは日本。日本の魅力が非常にあるというのを世界に知らしめたのは安倍総理のインバウンド政策の功績の1つだと思っています。大阪においては独特の空気もありますから、人気が高い。それを大阪府市としても発信してきた。それがうまく作用したと思っています。入国やビザの関係などいろんな部分においても観光立国を目指そうと、国の大きな方向性を出されたことがインバウンドの大きな消費にもつながっている。日本の魅力を世界に伝えることにもつながっていると思っています。ですので、安倍総理の方針、インバウンドの政策は我々にとってもありがたい政策でありました。我々はそれに輪をかけた政策をとってきた。現状はコロナの状況ですので、まずは国内の感染症対策をきっちりやっていく。それぞれの国が対策をやっていく。それはまだ時間がかかるかなと。ですので、内需の拡大を最優先のテーマとしてやっていきたいと思います。 僕自身がやってもらいたかったと思うのは、憲法改正の国民投票。これはぜひやっていただきたかったかなと思います。拉致問題・北方領土・憲法改正、いずれも非常に重要なことだと思います。これは次の自民党の総裁の話になるので僕がどうこう言えるものではないですが、日本にとっても国家にとっても3つの課題は非常に重要なことなので、次の総理には安倍総理の意思も受けてその3つの課題に取り組んでいただきたい。ただ国政マターなので、僕は今知事という立場ですのでできることは限られていますが、知事としてできることはやっていきたいと思います。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース