みそだれで食べる、あの餃子(ぎょうざ)が帰ってくる――。神戸市で63年間愛されてきたが、今年6月に突然閉店した「餃子のひょうたん」。家族で守り続けてきた味を、創業者の孫が受け継ぐ。店には3日、「初春 営業再開」とのお知らせが貼り出された。
ジューシーな餡(あん)を包んだもっちりの皮に、甘辛いみそだれを付けて食べる。メニューはそれだけ。
ひょうたんは1957年、戦後に旧満州から引き揚げてきた創業者が開いた。カウンター8席だけの元町店、阪急高架下の三宮店。仕事を終えた会社員に地元の若者、近年では観光ガイド本片手の外国人客らでにぎわい、両店とも行列が絶えなかった。
元町店は6月21日、三宮店は同20日に店を閉じた、と公式インスタグラムで伝えた。高齢だった餃子製造の工場長が体調を崩したためだった。SNSでは「ショックすぎる」「もう食べられないのかと思うと本当に寂しい」という書き込みが相次いだ。
創業者の孫で三宮店のマスター長塚仁孝(よしたか)さん(41)は最終日、客がいなくなった店で涙を流した。高校生の頃から店に立ち始めて25年近く。「始まりがあれば終わりもある」。そう思うことにした。
でもしばらくすると、自然と店…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル