松田果穂
群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」を主人公にした県制作のテレビアニメで、今月12日に放映予定だった最新話が群馬テレビ(群テレ)で放送されなかったことについて、山本一太知事は16日の定例会見で「県が自信を持って作ったアニメを県民にだけ届けられなかったのは残念」と述べた。
最新話は、ぐんまちゃんが競艇場で「ハニワボートレース」を見るという内容。10月の放送で、ぐんまちゃんが競輪場で車券の買い方を教わるシーンが登場したことに対し、県内の視聴者から放送倫理・番組向上機構(BPO)に「子ども向けアニメで公営ギャンブルを扱うのは不適切」という趣旨の意見が寄せられた。そのため、群テレは公営ギャンブルを扱う最新話の放映を見送っていた。
群テレの対応について、山本知事は公営ギャンブル場がある前橋市、みどり市、桐生市の各市長と意見交換をしたとし、「収益は教育や市民に必要なインフラ整備などに活用されている。3市長も(放送が見送られたことに)違和感を持っていた」と説明。「競輪選手や競技場で雇用を得ている人に、自分の仕事は子どもに見せてはいけないものかのような印象を与えたら残念だ」などと、自身の考えを語った。(松田果穂)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル