神戸大大学院医学研究科付属感染症センター(神戸市中央区)は25日、新型コロナウイルスの感染者の対応に当たる兵庫県立加古川医療センター(加古川市)の医療従事者計509人の血液検査を行ったところ、全員が抗体陰性だったと発表した。同研究科の森康子教授は「適切な標準予防策が感染予防に有効であることが分かった」としている。
感染症センターによると、検査は今月1日~9日に実施。新型コロナに感染してから14日以降にできるとされるIgG抗体が1人も検出されなかったという。
同病院は感染症指定医療機関として、新型コロナの重症患者らをこれまでに計64人受け入れている。同病院ではマスクや防護服の着用、消毒といった標準予防策のほか、院内の動線を分けるなどの対策に早期から取り組んでいた。
また、保健所や開業医らと連携を図り、電話で患者のトリアージ(選別)を行っていたことが奏功したとしている。
森教授は「多くの患者と接するスタッフに抗体がないということは、感染率は高くないと推察できる。(感染拡大の)第2波に備えて、積極的に抗体検査を行い、どのような形で感染が広がるかを突き詰める必要がある」と話した。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース