米国の湿地帯に分布する「ハエトリソウ」は、コオロギやダンゴムシなどを葉で捕らえる食虫植物だ。脳や神経がないのに、どうやって小石やごみと、虫を見分けるのか。基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)のチームが、これまでの仮説を裏付ける研究結果をまとめ、10月に英国の科学誌「ネイチャー・プランツ」電子版に掲載された。
ハエトリソウには、二つ折りになった葉の内側に「感覚毛」と呼ばれる6本の細い毛が生えている。虫が入ると早ければ0.3秒で葉を閉じて出られなくし、葉の内側から消化液を出して1~2週間ほどかけて栄養を吸い取る。
ハエトリソウの葉は通常、感覚毛に1回触れただけでは閉じず、30秒以内にもう一度触れると閉じるようになっている。
葉の開け閉めをずっと続けるとエネルギーを使い果たして枯れてしまうといい、小石やごみなどには反応しないようにしてエネルギーを節約しているとみられる。
こうした植物の「記憶」には以前から関心が持たれ、多くの研究者が調べてきた。
その中で有力だった仮説は、感…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル