7月27日は「なつのつな=夏の綱」という語呂合わせから、縞模様が綱にも見える「スイカの日」とされています。 この「スイカ」、漢字で「西瓜」と書いたり、「水瓜」を当てたりすることもあります。 なぜ「西瓜」と書くのでしょうか?
西方から中国に伝わった瓜だから「西瓜」
「西の瓜、つまり日本の西側にある中国から日本に伝わった瓜だから『西瓜』と書くんだよ」 うーん、ちょっと違いますね。スイカは確かにウリ科に属しますが、中国から日本に伝わったから「西瓜」と書くのではありません。中国よりも西方の地域から中国に伝わった瓜だから「西瓜」と書くのです。 スイカはもともとアフリカ原産。そのスイカが中国の西に位置するウイグルから中国に伝わったのは、10世紀ごろといわれます。 さらに、そのスイカが日本に伝わったのは、室町時代以降とする説などがあります。
カボチャはなぜ「南瓜」と書くのか?
西瓜がスイカなら、さて、「南瓜」はなんと読むでしょうか? ……答えは「カボチャ」ですね。 カボチャもウリ科に属します。カボチャが日本に伝わったのは16世紀で、ポルトガル人がカンボジアから持ち込んだといわれます。そのカンボジアがなまって、カボチャといわれるようになったのです。当初は「カボチャ瓜」と呼ばれたのが、いつしか「瓜」が省略されるようになったともいいます。 ではなぜ「南の瓜」と書くかといえば、カンボジアなど、中国から見て南側の地域で生産されていたから。基準はあくまで中国なのですね。
かつては「北瓜」もあった
西瓜と南瓜があるなら、「東瓜」と「北瓜」があってもよさそうですが、これらの漢字はありません。 一時期、「西瓜の別種」の意味で「北瓜」という言葉が使われたこともあったようですが、廃れて、使われなくなりました。 「東瓜」の字がないということは、朝鮮半島や日本には、めぼしい瓜がなかったからかもしれません。 さて、スイカを漢字で西瓜と書く理由がわかったところで、さっそくスイカにかぶりつくことにしますか!
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