新型コロナウイルスの蔓延と同時に社会の認知度が高まった「テレワーク」。緊急事態宣言後も「新しい生活様式」として更なる普及が望まれているが、インターネットでは不満の声があがっている。 【映像】臨床心理士が勧める“テレハラ”3つの対策 「在宅勤務してるんだけど、常に上司が『監視』してきてうざい」
「たまたま1時間くらい食料品を買いに外出し、メールの返信が遅れただけで、上司から『寝ずに仕事しようよ』と連絡。『テレハラ』だ」
「テレハラ」とは、“テレワークハラスメント”の略。確固とした定義はないが、具体的には、「部屋の中を見せて」「もしかしてすっぴん?いま下はパジャマじゃないよね?」といった“セクハラ的な行為”と、就業時間中の行動や時間の使い方について事細かに管理し監視するマイクロマネジメント、あるいはオンライン飲み会への強制参加を求められるといった“パワハラ的な行為”に大きく分けられるようだ。 パーソル総合研究所が実施したテレワークに関する調査によると、テレワークをする人が抱いている不安の1位は「相手の気持ちが察しにくい」(39.5%)で、僅差で2位が「仕事をさぼっていると思われないか」(38.4%)となっている。また、第3位には「上司から公平・公正に評価してもらえるか不安」(34.9%)があがった。つまり、多くのテレワーカーは潜在的なテレハラに怯えているとも言える。
しかし、悩んでいるのは部下だけでなく上司も同じようだ。同じくパーソル総合研究所の調査で、マネジメントに関する上司の不安の1位は「業務の進捗状況がわかりにくく不安」(46.3%)で、2位が「相手の気持ちが察しにくい」(44.9%)。テレワーカー本人よりも、不安を持つ上司の割合は高いとも言える。 こうした調査結果について、臨床心理士で心理カウンセラーも務める明星大学准教授の藤井靖氏は「同じ場にいて一緒に仕事をすることには良し悪しあるが、今その場がないことが不安につながっていることは考えられる。不安の内容自体は対面でも起こりうることだが、テレワークになって職場に出社する環境がなくなり、いわゆる“テレワークショック”でより混乱したりストレスを抱えていたりすると思う」との見方を示す。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース