日本時間の6月26日(水)、パプアニューギニアのニューブリテン島にある火山、ウラウン山で規模の大きな噴火がありました。
この地域を管轄するオーストラリア・ダーウィンの航空路火山灰情報センター(VAAC)によると、噴煙の高さは1万9千メートルあまりに達しているとみられ、その様子は気象衛星ひまわりからも確認出来ます。
ウラウン山は標高2334mの成層火山で、日本では「ラバウル富士」とも呼ばれ、近年も火山活動が活発となっていました。
呼吸器官への影響が懸念
27日(木)7時の時点では既に、大量の噴煙を上げる噴火は収まっている模様です。
26日(水)に噴出した火山灰は、山の南側と東側へ拡散しているものとみられます。地上に舞い降りた場合は肺などの呼吸器官への影響が懸念されますので、屋内へ退避する等の対策が望まれます。また現時点では、濃い噴煙が日本列島へ流れ込むことはない予想です。
また、火山灰による航空機への影響も懸念されるため、航空路火山灰情報センターは航空路火山灰情報を発表し、航空機向けの警戒レベルであるカラーコードを、4段階中で最も高い「RED」と発表しています。
多量の火山灰を含んだ大気中を飛行すると、それを吸い込んだエンジンの出力が停止したり、窓ガラスに傷が付いて見通しが利かなくなるなど、運航へ重大な影響を及ぼすおそれがあるためです。
国際線の航空機は通常、高度1万~1万3千メートルを巡航します。パプアニューギニア周辺には大動脈と言えるほどの航空路はないものの、周辺諸国を結ぶ便や、日本とオーストラリアのシドニーやメルボルンを結ぶ便などに影響が出る可能性があります。
ウェザーニュース
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