雪国の冬の履物、わら靴を雪原に飛ばして飛距離を競う「ごんぞ飛ばし世界選手権大会」が16日、新潟県上越市牧区であり、市内外から30組90人が参加した。熱戦の中で、同市清里区の消防署職員、宮尾友郎さん(28)が従来の記録を3・36メートル上回る25・26メートルの「世界新記録」を樹立し、会場をわかせた。
「ごんぞ」はわら靴を指す上越地域の方言で、ごんぞ飛ばしは地元で続く雪まつりの一コマだった。それを町おこしにつなげようと、「世界に類を見ない競技」と位置づけて世界選手権と銘打ち、今回が9回目の開催だった。
大会は3人1組で、1人が3回ずつごんぞを飛ばし、それぞれの最長距離の合計で争う。女性は1人一律4メートルのハンディ付きだ。宮尾さんら20代後半の男性消防士グループが初優勝し、地元の特産のくびき牛肉などが贈られた。
上越市の英会話教室講師仲間で参加したニュージーランド人のブレア・パークさん(44)は「(大会は)ファンタスティック! でも高く蹴り上げすぎて(距離が伸びず)、ちょっぴり残念」と話していた。(松本英仁)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル