東京都杉並区の歩道で昨年12月、母子2人が車にひかれて死亡した事故で、車を運転していた男性がブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性が高いことが捜査関係者への取材でわかった。
運転していた整備士を起訴
東京地検は26日、車を運転していた漆原宏太・整備士(50)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の罪で在宅起訴した。自動車運転死傷処罰法違反容疑で現行犯逮捕された後、釈放され任意で捜査が続いていた。
捜査関係者によると、現場周辺を通った別の車両のドライブレコーダー映像には、ブレーキランプが付いたまま時速25~30キロでバックする車が映っていたという。
整備士は当初「ブレーキを踏んだが後ろに進んだ」と話したが、その後に「ブレーキと一緒にアクセルも踏み込んでいた」と説明。警視庁が事故車両(オートマチック車)を使って実験するなどし、整備士が右足でアクセルとブレーキを一緒に踏み、アクセルにより強い力がかかっていたとみられることがわかったという。
車は車検のために工場に預けられていたが、車体自体に事故につながるような問題は見つからなかったという。
交通捜査課によると、事故は昨年12月26日夕に発生。近くに住む杉本千尋さん(当時43)と娘の凪(なぎ)さん(当時6)が都道沿いの歩道を歩いていたところ、自動車整備工場からバックで都道に出ようとした車にはねられ死亡した。車はバックで幅約18メートルの歩道と都道を突っ切り、反対側の生け垣で止まった。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル