新型コロナウイルス感染拡大により、都内ではマスクを路上販売する店が相次いでいる。上野のアメ横商店街では8日、店前に1箱50枚入りのマスクを大量に並べる光景が20店以上現れた。同商店街連合会の広報担当者は「勝手にやられて、よろしくない」と“無許可販売”に怒りをあらわにした。
アメ横は、約500メートルの通りに約400店舗が立ち並ぶ。同連合会によれば、現在約9割が臨時休業中。営業を続ける居酒屋やタピオカ店など、平時はマスクを取り扱わない店が独自ルートで調達して販売を行っており、4月中旬頃から増加したという。この日も20軒以上確認された。本来であれば同連合会に許可申請が必要だが、「申請は1件もない。目に余ったら注意をしている」。中にはシャッターが閉まる店の前で、無関係の業者が販売するケースもあった。
菅義偉官房長官は8日の記者会見で、全世帯への布マスク配布は6日時点で都内の約560万枚のみにとどまっている一方で、5月は国内での増産や輸入増加で8億枚超のマスクを供給できる見込みとした。
使い捨てマスク需要が一定程度抑制されてきている面があるとし、今後は価格低下が予想される。2週間前に1箱3200円だった同商店街の店では、マスク販売の増加を受けて前日に2500円、この日は2000円に。担当者は「本当は全部徹底してやめてもらいたいが難しい部分もある。早く元の姿に戻ってほしい」とした。
報知新聞社
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