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厚生労働省によりますと、全国の新型コロナウイルスの重症者は187日の時点で280人。すでに、第2波を超えて、第1波に迫る勢いで、医療崩壊の懸念が出てきています。国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授に聞きます。 18日までの主な都道府県のベットの使用状況です。北海道は約68%。1039床あるうち、705床が使用されている状況です。東京都は約51%、愛知県は約34%、大阪府は約57%となっています。重症者用の病床は、北海道や東京、愛知は30%以下となっていますが、大阪は約65%と半分以上がすでに埋まっていることになります。東京都では、重症者用のベッド150を今後、倍の300にまで増やすなど、自治体によっては、病床数を増やしたりという動きもあります。 (Q.現状をどうみますか)
ベッドの数だけみれば、まだ余裕があるように見えますが、実際は、これはすぐに受け入れられるようなベッド数ではありません。これから準備するというのも含まれています。準備というのは、例えば、患者が退院してちゃんとベッドが空いるのかどうか。また、スタッフも振り分けないといけません。そう考えると、今から急いでも1カ月かかったりする場合もあります。数字を見て、まだ大丈夫と思っているかもしれませんが、本当の意味では、そこそこ埋まりつつあると思います。ベッドを増やすには、通常の受け入れ病院でも難しいのですが、重症者の受け入れの場合は、さらに難しく、そう簡単には増やすことはできません。今回、感染者の増え方が早かった。私たちは、この冬に本格的に増えると思っていました。インフルエンザと新型コロナが一緒にやってくることを想定していました。コロナも同じ呼吸系のウイルスでもあるので、増加を想定していたのは12月後半から1月でした。そのために検査体制などをしっかり整えようと言っていました。それが、現在、患者が急増し、しかも重症者も多い。医療機関側は、短期間のうちに重症者も含めて対応しなくてはならなくなり、現場は緊張感を持っています。だから、今の状況が続くと、非常に警戒しないといけないと思います。 (Q.医療体制はこのままで大丈夫でしょうか)
このままの勢いで感染が拡大すると、医療現場はひっ迫します。時間稼ぎかもしれませんが、なんとか感染を緩めていければ、私たちも準備ができます。だから、多くの方が危機感を持って、慎重に行動してほしいと思います。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース