北海道苫小牧市にデータセンターの建設を予定するソフトバンクの宮川潤一社長が24日、札幌市中央区の北海道庁を訪れ、鈴木直道知事と面会した。
宮川氏は2年半ほど前から鈴木知事と話し合ってきたことを明かした上で、冷涼な北海道の気候のおかげでサーバーを冷却するための電気代の大幅な節約が見込めることなどメリットを挙げつつ、「東京や大阪などデータニーズがあるところからちょっと離れており、(通信に)遅延がある」といった不利な点についても言及。インターネットの基幹回線の整備や、通信の遅延があまり問題とならないというAI(人工知能)の学習モデルづくりなどを主たる用途にすることで、地理的課題を克服する考えを示した。また、再生可能エネルギーを夜間などにも供給ができるように蓄電設備や水力などの電源開発を進める考えも示した。
データセンターは東京と大阪の大都市圏に約8割が集中しているといい、災害を初めとした様々なリスクへの備えから分散化を進めるため、同社は国からの最大300億円の補助金を受ける。総事業費は650億円超で、2026年の稼働を目指している。(松尾一郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル