千葉県北千葉道路建設事務所発注の工事入札を巡る贈収賄事件で、贈賄側の竹内建設の売上高が2期連続で減収だったことが、県などへの取材で分かった。新型コロナの影響で受注額が伸びなかったためとみられる。県警は贈賄容疑で逮捕した同社社長の竹内一雅容疑者(51)が、売り上げの大半を占める公共事業の入札で有利な取り計らいを期待し、贈賄工作を繰り返したとみている。
県建設・不動産業課などによると、同社の2021年6月期決算の売上高は、コロナ禍で滞っていた工事が完了するなどしたため約32億625万円に上った。その後は減少し、23年6月期決算で3割減の約22億5670万円に落ち込んだ。
一方、完成工事の売り上げに占める公共工事の割合は、21年の78%から23年に89%まで増加。全体の売上高が減る中で、同社が公共工事への依存を強めていった可能性が高い。
捜査関係者などによると、竹内容疑者が北千葉道路建設事務所長の白藤徹容疑者(54)=収賄容疑で逮捕=の接待に使っていたとされる県庁近くのマンションの一室は、竹内容疑者が20年12月に購入したとみられる。約70平方メートルの室内にソファやワインセラーが置かれ、キャバクラ店のようなきらびやかな内装だが、生活感はなかったという。(宮坂奈津、マハール有仁州、鈴木逸弘)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル