遠山武
患者を搬送していた福岡県飯塚市の飯塚消防署の救急車が、搬送先の病院を間違え、8分遅れて到着していたことが1日わかった。カーナビに入力した病院が移転していたため。飯塚地区消防本部は事態を重くみて、カーナビの更新期間の見直しを検討するという。
同本部によると、2月21日午前5時22分、飯塚市内の50代男性の急病で119番通報。7回目の電話で受け入れ先の病院が決まり、ナビに従って7時6分に小倉南区の病院に到着したが、そこは別の病院で、目的の病院は小倉北区に移転していたと分かった。目的の病院に電話で道案内してもらい、同14分に到着した。搬送の遅れについて、医師は病状に影響はないと説明したという。
同本部の救急車は予備を含め9台あり、8年に1度買い替え、ナビも新調されるが、購入後ナビのデータを更新することはないという。今回出動した救急車は2014年3月から使用しており、更新期限まであと1カ月だった。搬送先の病院は16年に移転していた。
同本部の篠崎太望総務課長は取材に「搬送が遅れ、家族に謝罪した。こうした事案が起きたことを受けて、カーナビの適切な更新時期を検討している」と話した。（遠山武）
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル