重大な災害が起きる恐れがある「特別警報級」の勢力で台風10号が近づくと予想される中、懸念されるのがコロナ禍での避難だ。「3密」回避のために避難所の定員を減らすなどしており、7月の豪雨では避難したものの「再避難」を余儀なくされたケースもあった。
「新型コロナウイルスの懸念もあるが、危険な場所にいる人は自宅の外への避難をためらわないで」
5日午後、記者会見を開いた気象庁の中本能久・予報課長が呼びかけた。
民間調査会社サーベイリサーチセンターは今年6月、新型コロナと災害時の避難に関するネット調査結果(回答者4700人)を公表した。風水害の危険が高まった場合、指定避難所などに避難すると答えたのは42・9%。避難所以外に避難すると答えた823人のうち、その理由を「新型コロナが広がる心配」との回答は40・1%だった。
政府はこの春以降、災害時の避難所での感染拡大対策として、市町村に避難所で避難者同士の間隔をとるほか、マスクや消毒液の備蓄などを求めてきた。中本課長も「避難所でもコロナ対策が進んでいる」と付け加えた。
定員減で入られない人も
ただ、熊本県を中心に全国で死…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル