大阪市の松井一郎市長は1日、市立小中学校の校長の人事評価に大阪府市の学力調査の結果を反映させる制度案について、来年度の導入を見送る考えを明らかにした。今年度の全国学力テストの結果を分析した上で、校長のほか、市教育委員会の責任者も評価対象に加えるなど修正を図る。
テスト結果を人事評価に反映させる制度は昨年、学テ結果が2年連続で20政令市中でも最低水準にとどまったことを受け、当時市長だった吉村洋文知事が発案。来年度から本格導入する方針が示されていた。
松井氏はこの日の定例会見で、小学国語以外は最下位を脱した今年度の学テ結果を踏まえ、「手放しでは喜べないが、学力向上の兆しがでてきた。より現場に即したやる気の出る制度をつくりたい」として評価制度案の見直しに言及した。
府市独自の学力調査を指標とする点は変わらないが、市内を4つの地域に分けた上で、地域ごとの市教委の責任者も評価対象に加える。また、継続的な学力向上の推移をみるため、単年度ではなく複数年度での評価を検討する方向で修正するという。
松井氏は「評価基準を学力向上に置く方向性は吉村前市長と同じ。市教委はよりよい制度となるよう練り直してほしい」と話した。
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース