熊本県教育委員会は11日、今夏に実施する2020年度公立学校教員採用試験の志願倍率を発表した。このうち、九州で初めて実技試験を全廃した「小学校教諭等」の志願倍率は前年度を0・2ポイント下回る2・1倍となり、近年課題となっている志願倍率の低下に歯止めはかからなかった。
県教委によると、小学校教諭等は採用予定数158人に対し、志願者は328人だった。実技試験は、これまで2次考査で体育(水泳、器械運動)と音楽(指定曲のピアノ伴奏)を課していたが、志願者の負担軽減などを図るため20年度採用試験から全て廃止していた。
教員採用試験の志願倍率は低下傾向が続いており、小学校教諭等のほか中学、高校、特別支援学校の教諭等や養護教諭、栄養教諭についても志願倍率は前年度を下回った。県教委の担当者は「(実技廃止の効果について)今後、分析を進める」と話している。
一方、熊本市教委も11日、今夏に実施する市立学校教員採用試験の志願倍率を発表。今回から水泳を除く実技試験を廃止した小学校教諭等は前年度と同じ3・3倍だった。
西日本新聞社
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