東京・神田の居酒屋の店先に置かれた箱入りのサンマを盗んだとして、警視庁は29日、無職の男(65)=東京都文京区=を窃盗容疑で逮捕した。神田エリアを中心に同様に居酒屋の食材が盗まれる被害が相次いでおり、相談を受けた神田署が捜査を進めていた。
捜査関係者によると、男は10月7日午前5時ごろ、JR神田駅にほど近い東京都千代田区内神田3丁目の海鮮居酒屋の店先から、サンマ約30匹計4キロ(5600円相当)を箱ごと自転車の荷台に載せ、持ち去った疑いがある。容疑を認め、「自分で食べるためだった」と話しているという。
「置き配」が被害に
持ち去られたサンマは、被害に遭った店がカキやハタといった海鮮食材と一緒に仕入れたもので、同日午前3時ごろに仕入れ先が店外に「置き配」したものだった。午前10時ごろに仕込みのために出勤した店の従業員がサンマだけなくなっていることに気付いたという。
神田署は、神田駅や地下鉄神保町駅、同小川町駅などがある神田・神保町エリアで今年6月以降、居酒屋の店先から野菜や牛肉、果物といった仕入れ品が早朝に盗まれる被害を少なくとも他に4件把握。今回逮捕された男は「今年春以降、都内の飲食店から80件ほど同じように食材を盗んだ」と供述しているという。
「店が始まって8年、こんな…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル