性的少数者が働きやすい職場環境かどうかを評価する今年の「PRIDE指標」で、愛知県岡崎市が最高評価の「ゴールド」を獲得した。自治体としては、昨年度に全国初のゴールド評価だった東京都国立市に次いで2番目という。
指標は、性的少数者の従業者支援に取り組む一般社団法人ワーク・ウィズ・プライド(東京都)が設けている。今年は大企業を中心に834社が応募し、うち705社がゴールド評価で、自治体では国立市と岡崎市のみだった。
項目として、①行動宣言②当事者コミュニティ③啓発活動④人事制度・プログラム⑤社会貢献・渉外活動がある。施策の実施状況を数値化し、5項目すべてで一定の基準を満たせば5点満点のゴールドになる。
岡崎市によると、性のあり方を勝手に第三者に明かす「アウティング」の禁止などを明文化した市条例を昨年4月に施行。同性カップルらを公的に認める「パートナーシップ」制度も、市の要綱ではなく条例で根拠づけた。
2017年度から職員向けに性的少数者による講義などの研修を開始。性の多様なあり方について、市内の小学校に市職員が出向いて教える「出前授業」も21年度に始めている。市職員互助会の結婚祝い金なども同性パートナーを対象にした。
中根康浩市長は20日の記者会見で「性的指向が働くことや社会参画の障壁になっては理不尽だ。一人ひとりが個性をいかせる岡崎市でありたいと思う」と強調した。(前川浩之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル