文部科学省は9月29日、2021年度予算概算要求の概要などを公表した。「健康・医療分野の研究開発の推進」に前年度予算比181億1,900万円増の1,041億4,800万円を計上した。従来の健康・医療分野の研究開発の推進に加え、21年度は新型コロナウイルス感染症対策や中長期的な視点で将来の感染症対策に貢献し得る基礎研究、それらを支える研究基盤を充実させる。【新井哉】 感染症研究などに貢献する研究開発に関しては、「新興・再興感染症研究基盤創生事業」に前年度予算比19億5,000万円増の49億9,600万円を充てた。エボラ出血熱などの病原体を扱うBSL4(バイオセーフティーレベル4)施設を中核とした国内外の研究拠点による研究を推進し、感染症研究基盤の強化・充実を図るとともに、感染症の予防・診療・治療に資する基礎的研究を推進する。 また、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、自動化・遠隔化による支援基盤の高度化を通じた創薬支援を強化するほか、感染症研究に資する、宿主側の遺伝的な因子の解明に向けた研究基盤を整備する。
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