ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(4月26日放送)に、日本眼科医会会長の白根雅子が出演。3歳児健診について語った。
淵澤由樹(アシスタント):白根さんが力を入れているのが、3歳児健診に「屈折検査」を導入することだそうですね。
白根:「屈折検査」は、近視や遠視などがあるか、またその程度はどれくらいか…具体的に言うと、いちばんよく見えるためにはどんな度数の眼鏡をかければいいか、調べる検査のことです。
淵澤:それを3歳児健診で行った方がいいのですか?
白根:現在の3歳児健診では、家庭でお母さんが視力検査をすることが主体となっています。その場合、お母さんも慣れていない場合があります。また、お子さんがうまく答えられない場合もあります。見えていないのか、検査の意味がわかっていないのか、判断が難しいです。
淵澤:屈折検査をやれば発見できることが、家庭の視力検査だけでは見過ごされてしまうということですか?
白根:そうです。屈折検査をやれば、「あまり見えていないのだろうな」と推測できて、早期治療にかかれます。
淵澤:そのお話を聞くと、親としては3歳児健診に屈折検査をしてほしいと考えますね。
白根:いま、法律で3歳児健診時の視力検査は明記されていますが、屈折検査の記載はありません。3歳児健診は自治体が主体となって行うものです。自治体のなかには、「屈折検査をしなくてはいけない」と熱心に推進されている眼科医の方もいらっしゃいますが、全国的には数える程度です。
淵澤:3歳児健診で発見できれば、早期治療ができますものね。
白根:目に特別な病気があるケースを除き、強い遠視や乱視がある場合はそのまま放置すると、何となく見えていないまま視力がかたまってしまいます。だいたい8歳ごろまでにかたまると言われています。それ以降は一生涯、ぼんやりとしか見えない視力のまま過ごさなくてはいけません。しかし3歳のときに発見することができれば、眼鏡をつくったり、いろいろな治療の介入ができます。就学の時期には、かなり視力を発達させておくことができます。
淵澤:やはり早期発見が大事なのですね。
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース