能登半島地震による停電で、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)周辺に県が設置した放射線量測定のためのモニタリングポスト1カ所が一時機能していなかったことが27日、分かった。原発周辺の放射線量に異常は確認されていないが、事故時の備えとして問題視する声も上がった。
この日の県原子力発電所周辺環境監視評価会議で県が報告した。モニタリングポストは、事故時の避難の判断に必要な放射線量を測定するため、原発から30キロ圏内に県が固定型28カ所と緊急用126カ所を設置している。県によると、欠測したのは柏崎市荒浜4丁目にある固定型。昨年11月に非常用電源を点検した際にブレーカーが落ちたため、元日の地震による停電で電源が確保できず、約2時間にわたって欠測した。停電が解消すると同時に復旧した。出席した有識者の1人は「重要なことだ。ご注意願いたい」と求めた。県の担当者は取材に「ブレーカーが落ちていることに気づかなかった。確認を徹底したい」と話した。(井上充昌)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル