一度食べたらやみつきになる濃厚な味わい――。そんな口コミが広まり、全国から人々を吸い寄せる名物「黒ハモ丼」が、北海道東部の羅臼町にある。ウナギを肉厚にしたような蒲(かば)焼きが人気だ。この黒ハモ、400メートルを超す深さに多く生息する深海魚。ニホンウナギやマアナゴの資源が減る中で注目を集めているが、いまだその生態には謎が多いという。
「年々人気が高まって、今ではうちの看板メニューですよ」
黒ハモ丼を提供する飲食店の一つ、「知床食堂」の野村浩司社長(52)はそう語る。多い日には、一日で120~130食が出るという。
初めて注文した人の多くは、まず蒲焼きの厚みと大きさに驚かされる。
あめ色に輝く蒲焼きは、とて…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル