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神奈川県横須賀市内では、15日も「ガスの臭いがする」という通報が相次ぎました。こうした“異臭騒ぎ”が三浦半島の広い地域で起きています。まず6月4日、三浦市と横須賀市で「ゴムが焼けたような臭い」「ニンニクのような臭い」などの通報がありました。それ以降、横須賀市では約1カ月に1回のペースで確認されています。横浜市では、今月に入ってから複数回「ガスのような臭い」や「硫黄のような臭い」という通報がありました。13日に横浜市内で採取した空気の分析を進めたところ、ガソリンなどに含まれるイソペンタンとペンタンが大気中の10倍以上、ブタンも3倍近い濃度で検出されたといいます。これらの物質は、直ちに健康に影響を及ぼすことはないということです。
横浜市担当者:「何かしらの要因で少し高い結果になったというのは分かるが、それが何からなのか、そこはちょっとまだ分からない」
神奈川県は、原因がわかっていないので、データを積み重ねて特定していきたいとしています。 異臭は一体どこから来たのか、原因は何なのか、様々な分野の専門家に話を聞きました。
◇“青潮”説
東海大学・山田吉彦教授は、可能性の一つとして、今の時期に発生しやすい青潮を挙げています。青潮は、大量発生したプランクトンが酸欠などで死んで海が青色になる現象で、卵が腐ったような臭いがする硫化水素が発生します。季節が変わり南風→北風に変化したことで臭いを感じる地域が移動したのではないか。ただ、「焦げた臭い」は当てはまらない。南風が北寄りの風に変化してきて、異臭の場所が北上してきたのではないかということです。 ◇“石油タンク”説
横浜国立大学・浦野紘平名誉教授によりますと、異臭がした横浜や横須賀は石油タンクがある施設が多くあり、石油タンクの排気装置に不具合が生じて異臭の原因が放出された可能性があるということです。 ◇“大地震の前触れ”説
インターネット上では「大地震の前触れ?」などの声があります。東京大学地震研究所・纐纈一起教授によりますと、三浦半島に活断層はありますが、異臭の通報があった地点とは一致しておらず、地震の前兆とは考えにくいのではないかということです。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース