秋篠宮さまは30日に56歳の誕生日を迎えた。これに先立った記者会見で、長女小室眞子さんの結婚をめぐり、事実と異なる週刊誌報道やネット上の書き込みが続いたことを踏まえ、今後、そうした内容に反論するうえで「一定の基準」づくりをしていく必要がある、との考えを述べた。
これまで秋篠宮さまは一つ一つの報道やSNSの情報には反論も否定もしない姿勢を周囲に示してきた。だが今回の会見で秋篠宮さまは「雑誌であれネットであれ、人を深く傷つける言葉は許容できるものではない」と強調。「今後もこういうことは多分続くでしょう」との見解を示し、それを超えたら反論するという「基準」に言及したが、具体的に宮内庁内で検討が進んでいるわけではなく、実現するかは今後の課題だ。
会見は25日に赤坂東邸で開かれ、秋篠宮さまは宮内記者会の用意した五つの質問と関連質問にこたえた。
眞子さんと小室圭さんは10月26日に婚姻届を提出したが、圭さんの母と元婚約者男性との「金銭トラブル」の影響で、納采(のうさい)の儀、告期(こっき)の儀、入第(じゅだい)の儀と三つの結婚に伴う儀式を行わなかった。これについて、秋篠宮さまは「私の判断」だったと明かし、その時点で金銭トラブルが解決していなかったことを理由に挙げた。儀式を実施しなかったことで「皇室の行事、儀式が非常に軽いものだという印象を与えたということが考えられる」とも述べ、「迷惑をかけた方々に申し訳ない」と語った。
金銭トラブルをめぐっては、圭さんが今年4月に説明文書を公表したが、秋篠宮さまは「すぐに状況を整理して納得できるというものではない」と指摘。10月の結婚会見で報道陣と質疑する機会が設けられなかったことも含め「やはり(圭さんが)自分の口からそのことについて話をして、質問にも答える機会があった方がよかったと思う」と述べた。
報道の中に、眞子さんが皇族としての「公」より一個人の「私」を優先させているという論調もあった。秋篠宮さまは、皇族は「公は常に私に優先される」としながらも、眞子さんは「常に公的なものを優先していた」と思いやった。女性皇族の結婚は、男性皇族のように皇室会議を経ると定められていないことからも、「直接的に公と私というふたつの概念に当てはまるのか少し疑問に思う」とした。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル