古庄暢
米軍三沢基地所属のF16戦闘機が燃料タンク2個を投棄した問題で、二つ目のタンクも深浦町内で見つかった。米軍は岩木山周辺に落ちたと説明していたが、一つ目の落下場所からわずか数百メートルしか離れていない山中だった。発見した米軍は3日も現地で回収作業にあたるとみられ、町は近くの空き地を待機場所として米軍に提供するという。
一方、一つ目が落下した現場では、県や町建設課の職員ら6人が2日、周辺を歩き、タンクの投棄によってできた破損や油漏れの被害について目視で確認した。町によると、町有地の柵が1カ所破損したほか、芝生にタンクから漏れ出た油が染み込み、張り替えが必要だという。民家への被害は確認されていない。
記者も2日午前、現場を訪ねた。タンクの投棄で破損したとみられる柵付近では、タンクが落下した地点とみられる幅1メートルほどの穴が芝生に残り、まだ油の臭いも漂っていた。
町は今後、被害総額をまとめて国や米軍への請求について検討していく。堀内崇史・町総務課長は「これまで経験したことがない事案。被害の請求先が米軍になるのか、防衛省になるのか県にも相談し、対応していきたい」と話した。(古庄暢)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル