神奈川県警の警察官が承諾なく自宅に立ち入ったなどとして、視覚障害のある夫婦が県に計220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、横浜地裁であった。高取真理子裁判長は、視覚障害がなければ把握できるような情報を詳しく伝え、承諾しているかどうかを明示的に確認することを怠ったとし、県に27万5千円の賠償を命じた。
判決は、深夜に居室内に入る際、立ち入りを真に承諾しているかを慎重に確認すべきだと指摘。夫婦の視覚障害を認識していた警察官らは障害者差別解消法の趣旨に照らし、署員の人数や性別などを詳しく説明するなどし、どこまで立ち入ってよいかなどを明示的に確認すべきだったとした。
また、下着姿のまま応対していた夫に、女性署員がいると伝え、衣服を着るかを確認する合理的な配慮をする義務も怠ったとし「夫の羞恥(しゅうち)心を著しく害し、人格権を侵害した」と判断した。
判決後、妻は「視覚障害者は…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル