通勤や私的な電車代を捜査費として精算し、13万円余りをだまし取ったとして、警視庁は17日、捜査1課特殊犯捜査係の警部補の男(44)を詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで書類送検し、懲戒免職とした。同日発表した。警部補は調べに「将来に備えて少しでも節約したかった」と供述しているという。
人事1課によると、警部補は2015年2月~今年1月、捜査時の交通費などとして毎月現金で先払いされる「捜査諸雑費」を月末締めで精算する際、うその書類を作成して通勤費などを計上し、57回にわたり約13万1千円を詐取した疑いがある。実際は、通勤手当が支給されている出退勤の電車代に約9万円、私的な交通費に約3万8千円、私的な駐車料金に約3500円を使っていたという。
調べに対し、「子ども用回数券で電車に乗る不正も昨年10月から繰り返していた」と説明。「帰宅時に警察手帳を示して改札を出たことも15回ぐらいあった」と話しているという。
今年2月、警視庁本部の最寄り駅で子ども用回数券が使われている、と東京メトロから相談があり、同庁が調べていた。
警部補は14年10月から同係に配属。女性や子どもの連れ去り事件や立てこもり事件などを担当していた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル