京浜工業地帯の夜景をキャンバスに赤、オレンジ、緑の線で落書きをしたような光景が広がる。光の正体は通称「タチフロート」。タチウオを狙う釣り人が使う光るウキが海に向かって飛んでゆく。
ここは横浜市鶴見区の護岸。土日の夜には200人以上が1キロ弱の間に並ぶ。近くの海釣り施設が昨年の台風で被害を受けた。復旧もままならないうちに新型コロナウイルス対策の入場規制が始まり、この場所に来る釣り人が増えた。
拡大する赤、青、緑の「タチフロート」が海に飛んでゆく=2020年11月12日、横浜市鶴見区、加藤諒撮影(午後7時24分から36分までに撮影した14枚を比較明合成)
3人の子を連れた会社員阪田昌也さん(42)は「海釣り施設に入れないので10月からここに。子どもを遊ばせるのも外の方がいい」と話した。
この場所に30年以上通っているというベテランの釣り人は、「タチウオの季節はもう終盤。魚群の第2波が来るかどうか。コロナと同じで誰も分からないよな」とつぶやいた。(加藤諒)
拡大する京浜工業地帯の夜景に光跡を描く「タチフロート}=2020年11月28日、横浜市鶴見区、加藤諒撮影(午後5時54分から6時51分までに撮影した20枚を比較明合成)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル