「学校行事、授業参観及び習い事の発表会に参加することを認める」
埼玉県の女性(48)は、2017年末に裁判で離婚が成立した際、こんな和解条項を元夫と交わした。
幼稚園児と小学生だった男の子2人の親権は、元夫が持つことになった。ただし、女性も学校行事などに参加してもよいということを取り決めたものだ。
ところが、離婚して2カ月後から、幼稚園の参観日や音楽発表会、運動会はすべて行けなくなってしまった。
幼稚園に聞くと、「お父さんがダメと言っているからダメ」と言う。元夫は「園がダメと言っている」と濁した。
結局、幼稚園との話し合いもできないまま、次男は卒園した。
元夫は、面会交流の調停で小学校の全ての行事参加にも反対だと主張していた。それでも小学校に一度は受け入れられた。教頭は、「父母に見てもらうことが子どもの成長につながり、父母は、家では見られない子どもの社会性を見る機会になる。お母さんを拒む理由がない」などと説明した。
ところが、その後、元夫は学校に対し、「保護者とは親権者だ」「母親を学校に入れないように」などと抗議。女性は行けなくなってしまったという。
運動会や文化祭など、秋は学校行事のシーズン。離婚などで子どもと離れて暮らしている親にとっても、学校行事は成長した姿を見られる機会になる。しかし、そこで元夫婦の間でもめたり、学校などとの間でトラブルになったりするケースは少なくない。
昨年、裁判で離婚が成立した千葉県の会社員男性(49)の場合。
元妻が長女をつれて別居後も…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル