2024年2月24日 22時40分 盛岡市内で女性を殴ってけがを負わせたとして、岩手県警は24日、元衆議院議員の無職中村力容疑者(62)=盛岡市=を傷害の疑いで逮捕し、発表した。盛岡東署によると、中村容疑者は「殴っていない」と容疑を否認しているという。 発表によると、中村容疑者は24日午前9時ごろ、盛岡市内の雑居ビルで市内の30代女性を殴り、擦り傷などのけがを負わせた疑いがある。女性からの110番通報で駆けつけた署員が緊急逮捕した。女性とは面識がないという。署は、詳しい経緯などを調べている。 中村容疑者は1993年の衆院選で旧岩手1区に無所属で立候補して初当選。1期務めたのち、2023年9月の岩手県議選盛岡選挙区に日本維新の会から立候補したが、落選した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
交付金、現役世代にも対象拡大 伝統産業支援も 能登地震で首相表明
岸田文雄首相は24日、能登半島地震で被災した石川県を視察した。住宅再建に向けた新たな交付金制度について、高齢者や障害者のほか、現役世代でも住民税非課税世帯などに対象を広げる方針を表明。財源として、今年度予算の予備費から1千億円規模の追加支出を週内にも決めるとした。 同県輪島市で記者団の取材に応じた。新たな交付金は、輪島市など県内6市町が対象。半壊以上の住宅被害が出た高齢者や障害者がいる世帯のほか、現役世代でも住民税非課税世帯や児童扶養手当の受給世帯などに最大300万円を支援する。首相は「高齢者から子どもまで住宅に被害を被った被災者世帯に必要な支援をしっかり届け、地域コミュニティーの再生につなげていきたい」と語った。 また、壊滅的な被害を被った伝統産業の輪島塗の事業者への支援として、全額国負担で臨時の仮設工房を建設し、4月の開設を目指す考えも明らかにした。(川辺真改) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「できること自分で」輪島の飛び出たマンホール、被災者自らスプレー
能登半島地震で大きな揺れに襲われ、地下のマンホールが道路から浮き上がったままの状態になっている石川県輪島市河井町。24日、飛び出たマンホールに車が乗り上げてしまわないよう、蛍光色のスプレーを吹き付ける夫婦の姿があった。 金物店を営む室栄司さん(56)と妻の直美さん(55)。自分たち自身で作業してもよいか市に確認した上で、店にあったスプレーを使い色をつけた。 室さん夫妻が住んでいた古い木造の店舗兼住宅は、地震で道路側に倒壊した。数日前に水道復旧工事のために取り除かれ、倒壊した建物の下に隠れていた、液状化の影響で飛び出したとみられるマンホールがむき出しになった。室さん夫妻は、車の運転手に目立つようブロックを置いたが、車が乗り上げることがあったという。 工事で水道が使えるようになり、近所の知人と喜び合っていた直美さん。「みんな復旧作業で忙しいので、できることは自分たちでやりたい」(上田幸一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
群馬高2自殺、いじめ認定を拡大 直接の因果関係は認めず 再調査委
群馬県立高校2年の女子生徒(当時17)が2019年2月に自殺した問題で、県いじめ再調査委員会(八島禎宏委員長)は24日、自殺の背景をまとめた報告書を、山本一太知事に答申した。自殺の原因について「いじめを含む様々な要因がストレスとして働き、自死することになった」としたものの、いじめと自殺の直接的な因果関係は認めなかった。 一方で、20年11月の県教委の第三者委員会による調査結果よりいじめの範囲を拡大して認定したほか、学校の対応について「相談体制が機能していれば、命は守れた」と責任を指摘した。 女子生徒は19年2月に前橋市内の踏切で自殺した。遺族から「学校でのいじめが原因」との訴えを受けて、いじめ防止対策推進法の「重大事態」にあたると判断。県教委の第三者委が事実関係を調査し、20年11月、「自死の要因としては主要なものではない」などと、いじめと自殺との因果関係を認めない調査結果をまとめた。 その後、遺族から再調査の要請を受けて、弁護士や精神科医、心理学などの専門家でつくる再調査委が21年7月に発足。2年7カ月、26回にわたって、第三者委の調査で得られた資料の検討・検証、飼い猫の死の影響など、遺族の要望をふまえた事柄を精査した。同級生らへの新たな聞き取りはしていない。 再調査委がまとめた報告書で… この記事は有料記事です。残り742文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
79年前の「黒い雨」を追うジャーナリスト 謝罪から始まった取材
79年前、米軍の原爆投下後に広島で降った「黒い雨」。その正体を探るため、雨を浴びた100人近くを訪ね歩いた。 大学生のころ、広島で被爆者の証言を聞いた。自分の使命は「ピカドンの記憶」を伝えること――。2017年、毎日新聞社に入社し、被爆地での勤務を希望した。初任地は念願の広島支局だった。 入社から3カ月ほど経ったころ。8月6日の平和記念式典に向けた取材中、参列予定だった県外の被爆者に電話で話を聞いた。 「私より夫の方がひどかったのよ。夫は直接被爆で私は入市被爆だから。本当はそっちに話を聞いてほしいんだけどね」 原爆投下後まもなく爆心地付近に入った入市被爆の人よりも、直接被爆した人たちの話を聞くべきなのでは――。電話口の女性の言葉が強く印象に残った。 「これが黒い雨を否定していく最初のスタートになった」。小山さんは振り返る。「今思えば反省やけどね」 軽く考えていた「黒い雨」の被害 女性に話を聞いてからは爆心… この記事は有料記事です。残り2018文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「自転車のある生活」楽しんで 東京・大田区でサイクルフェスタ
滝沢貴大2024年2月24日 18時07分 「自転車のある生活」の楽しさを知ってもらうためのイベント「OTAサイクルフェスタ」が24、25日、東京都大田区の平和島公園で開かれている。最新の自転車の展示や試乗会、パフォーマンスなどがあり、24日は晴天のもと、多くの来場者がさまざまな形で自転車と触れあった。 区内の自転車関連事業者らで作る実行委員会の主催で、区などの共催。会場内では各自転車メーカーのブースのほか、警視庁による交通マナー講座、自転車競技の一種「BMX」の子ども向け体験会などがあった。 小学1年生の息子が補助輪外しのスクールに参加した区内の会社員女性(34)は、「この辺は公園も多いし、自転車があると行動範囲も広がる。息子が乗れるようになったら、一緒に自転車で出かけたい」。実行委員長の荻山一成さんは、「大田区には自転車で走るのに適した場所がたくさんある。健康促進はもちろん、通勤手段としても良い。利用者が増えるきっかけになれば」と話した。 25日も同会場で、午前10時~午後4時に開催予定。雨天中止で入場無料。(滝沢貴大) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
適切に納税? 政治不信、怒る事業者 インボイス導入も負担に
キックバックで税逃れ――。自民党派閥の裏金事件で、政治家とカネに対する疑念が渦巻く中、確定申告が進んでいる。昨年10月にインボイス(適格請求書)制度が始まり、新たに消費税を納める負担にあえぐ人たちは政治に厳しい目を向けている。 「適切に納税、申告を行っていくよう、お願いをしなければならないと考えている」 16日から始まった所得税の確定申告について、岸田文雄首相は14日の衆院予算委員会でこう述べた。 裏金事件では、多数の議員が還流されたパーティー券収入を政治資金収支報告書に記載していなかったにもかかわらず、事件発覚後は「政治活動に使った」として非課税の政治資金扱いにしている。 また多額の政策活動費についても、政治活動に使われなかった分には納税義務が生じるが、その使途は明らかにされないままだ。 身内に言ったらどうですか 税逃れの疑いも指摘される中での首相の発言に、X(旧ツイッター)上では「確定申告ボイコット」という言葉が拡散。「国会議員に税務調査を」と求める声も上がった。 東京都世田谷区に住むグラフィックデザイナーの男性(44)も、岸田氏の答弁について「余計なお世話。まずは自民党総裁として、ご自身の『身内』に言ったらどうですか」とあきれ顔だ。 個人事業者の男性はインボイス制度に登録し、消費税を納める義務を負った。免税事業者のままでは、納品先が税額控除できなくなって取引を止められる懸念があり、課税事業者に転じると決めた。 しかし取引価格を上げなければ、手取りは消費税分だけ丸々減ってしまう。男性の場合、年間で50万円以上になるとみられ、取引先を失うか、税負担を増やすか、悩んだ末の決断だった。 インボイスをきっかけに政治に強い関心をもち、動き始めた人もいます。識者は税金を納めているという当事者意識の養成が必要だと説きます。 税金に年金保険料、「ATMで払ってみて」 それだけに一連の「政治とカ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
温泉ファンはサインも欲しがる「田島夫妻」 作っているのは分析書
温泉好きのあいだで有名な夫婦が群馬にいる。「田島夫妻」。時にはサインも求められるほどのこの夫婦は、一体何者なのか――。 温泉大国を名乗る群馬に転勤し、温泉に入ることが増えた。そのたびに脱衣所などに張り出されている「温泉分析書」が目につくようになった。ナトリウムオンや塩化物イオンなど、温泉にどんな成分があるかが書いてあるが、決まって最後にあるのは「群馬県薬剤師会」の文字。 温泉は10年に1回、成分分析を受けることが温泉法で定められている。各都道府県の知事が認可した登録分析機関が分析をする。昨年10月時点で全国に168機関があるが、県内には、県衛生環境研究所と県薬剤師会環境衛生試験センターの2カ所だけ。県研究所は県有の源泉8カ所のみが対象で、県内のほとんどの温泉はセンターで検査している。 そのセンターで、すべての温… この記事は有料記事です。残り1196文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
タワマンとオフィスの街、かつては造船工場 経済成長支えた692隻
タワーマンションやオフィスビルが立ち並ぶ街を、オフィスワーカーや子連れの自転車が行き交う。東京湾岸・豊洲の近代的な街並みから、かつてここが工場地帯だったことを想起するのは難しい。しかし、ここでは692隻もの船が建造され、日本の経済成長を支えていた。 工場を構えていたのはIHI(旧・石川島播磨重工業)。「石川島」(現在の東京都中央区佃)で江戸末期につくられた造船所がルーツで、造船所は1939年、近隣の豊洲に移転。戦後の造船ブームを経て事業を拡大していった。 【撮影ワンポイント】夜空に浮かび上がるモニュメントクレーン 日没直後の地平線に太陽のオレンジ色が残る夜空に、イルミネーションで浮かび上がるクレーンを撮影しようと考えた。様々な色に変わるが、青黒い空に映える緑色を選んだ。背景となる対岸も見えるように絞り値を大きくした。雲ひとつない快晴だったので、きれいな夜空のグラデーションを背景にできた。(小林正明) IHIの資料によると、豊洲は大正期から埋め立てられ、37年、「豊かに栄える土地となるように」との願いから「豊洲」と命名された。38ヘクタールに及ぶ工場敷地に造船ドックなどがひしめいていた。 現在の姿に変わるきっかけが… この記事は有料記事です。残り615文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡に「日本初」木造ビル 構造支えるのは木の壁、耐火性もばっちり
福岡市の繁華街・大名地区からほど近い中央区警固2丁目の一画。木の板の壁面が5階までそびえるビルがある。見過ごしそうになるほど街並みに溶けこんでいるが、実は「全国初」の建築物だという。 このビルは、老朽化した事務所を建て替えて昨年2月に完成した大手ゼネコン竹中工務店の単身寮。同社によると、床と屋根は鉄筋コンクリートだが、床を貫く柱はなく、厚さ40~50センチの「分厚い木の壁」が建物を支えている。 「木の壁」の中心部は、木の繊維方向が直交するように板を接着して強度を高めた「直交集成板(CLT)」というパネル。その周りに石膏(せっこう)などでできた「燃え止まり層」を設け、一番外側は燃えても炭化して遮熱する「燃え代(しろ)層」として木の板で覆う。 こうして、都市部のビルに求められる耐火性と、荷重に耐える力を確保している。「CLT耐力壁」と呼ばれる。 建設はまるで「積み木」 建て方も独特だ。コンクリー… この記事は有料記事です。残り855文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル