石川県は3日、能登半島地震で輪島市の9人と穴水町の6人の計15人が安否不明になっているとして、氏名や住所(大字まで)、年齢などを公表した。県のホームページでも確認できる。 県は昨年5月、災害時の安否不明者について、速やかな捜索や救助のため、家族の同意がなくても原則氏名を公表するよう基準を改定していた。 家族からの申し出があった場合や、安否の確認が取れた場合は非公開に切り替えるという。 県が公表した安否不明者は次の通り。 【輪島市】しもあきこさん(70)=門前町貝吹▽むらいあゆみさん(58)=同▽みかくひろみさん(54)=同▽たにまさはるさん(75)=門前町四位▽たにあつこさん(76)=同▽村田誠昭さん(68)=門前町江崎▽村田隆一さん(30)=同▽南しずこさん=東大野▽南とくさん(90代)=同 【穴水町】中島博(なかしま・ひろし)さん(60代)=川島▽中島国子(なかしま・くにこ)さん(60代)=同▽高田レイさん(13)=同▽谷口正義(たにぐち・まさよし)さん(74)=同▽谷口信子(たにぐち・のぶこ)さん(75)=同▽林喜美子(はやし・きみこ)さん(91)=同 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR秋葉原駅、山手線車内で切られ4人けが 殺人未遂容疑で女を逮捕
3日午後11時ごろ、東京都千代田区のJR秋葉原駅で、JR山手線の車内で女が刃物を振り回し、けが人が出たと110番通報があった。女は乗客らに取り押さえられ、警視庁は殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。 警視庁万世橋署によると、女は自称20代。走行中の山手線車内で女が複数の人を刃物で切りつけたとみられ、少なくとも男性4人がけがを負った。それぞれ腹や背中、腕を刺されるなどしたが、いずれも意識はあるという。 事件があった車内にいた男性(24)によると、座っていたところ、右胸あたりに衝撃を感じた。足元に包丁が落ちており、近くに若い女が無言で立っていたという。 JR東日本によると、この事件で山手線外回りが運転を見合わせるなど影響が出た。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
能登半島地震の死者73人に 迫る「72時間」、被害規模なお不明
石川県能登地方を震源とする最大震度7を観測した地震で、県などは3日、死者が73人に上ったと発表した。3日も強い揺れが相次ぎ、生存率が落ち込むとされる「発生後72時間」が4日夕に迫るなか、消防や自衛隊の職員らが救出にあたっている。 県などによると、3日午後7時現在で死者は輪島市39人、珠洲(すず)市23人、七尾市5人、穴水、能登両町で各2人、羽咋市、志賀町で各1人。けが人は323人で、少なくとも25人が重傷という。 県は3日夜、輪島市と穴水町の計15人が安否不明だとして氏名、住所、年齢などを公表した。県のホームページでも確認できる。県は昨年5月、災害時の安否不明者について、速やかな捜索や救助のため、家族の同意がなくても原則氏名を公表するよう基準を改定していた。 死者数が最も多い輪島市の坂口茂市長は3日午前11時時点で225件の救援要請があることを明かした。珠洲市でも72件の救助要請に対応できていないという。 建物被害も相次いだ。輪島、珠洲両市の被害規模は明らかになっておらず、両市を除いても180以上の民家が全半壊するなどした。3日午後3時の時点で、県内15市町の計355の避難所に計約3万3千人が身を寄せた。また5市町で孤立集落が生じている。 岸田文雄首相は3日午前、非常災害対策本部会議を首相官邸で開き、現地に派遣する自衛隊員を1千人から2千人に増員したと明らかにした。倒壊した建物の下敷きになるなど多数の救助要請があるといい、「人命第一で救命救助に全力を尽くしている」と強調した。 県の災害対策本部では、全国からの支援物資が3日朝、県内の自治体に届いたと報告された。ただ、馳浩・県知事は「現地から食料・水など物資が底をついてきたという連絡もある」とも説明した。国交省によると3日昼時点で、主に石川県の国道、県道計85区間が通行止めになった。 防衛省は自衛隊の艦艇で毛布、紙おむつ、ミルクといった救援物資を届けるとともに、重機を使って寸断された道路を通行できるようにする方針だ。珠洲市と輪島市では救助犬12頭による捜索も実施する。 能登地方では3日も強い揺れが相次いだ。午前2時21分に珠洲市で、同10時54分に輪島市でそれぞれ最大震度5強を観測。気象庁によると、この地域で1日夕~3日午後4時に観測された震度1以上の地震は521回となり、20年12月~23年12月の約3年間に起きた地震の発生数を上回った。阪神・淡路大震災(1995年)や熊本地震(2016年)と比べても発災後の余震の多さが目立つという。 北陸地方では4日朝にかけて低気圧や寒気の影響で強い雨が降るところがある見込み。同庁は、地震で地盤がゆるみ、少しの雨でも土砂災害が起こる恐れがあるとして注意を呼びかけている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ちくしょう」余震で進まない救助活動に涙 7階建てビル倒壊の現場
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実家が倒壊、安否が分からぬ母と兄 119番しても来られない救助隊
能登半島の先端にある石川県珠洲市の船本悦司さん(68)は、近くの実家で暮らす90代の母と70代の兄の安否が分からないままだ。 1日夕方の大きな揺れの後、2人の携帯電話を繰り返し鳴らした。どちらも反応がない。不安が募り、駆けつけた。 木造2階建ての実家は倒壊し、1階部分が完全に見えなくなっていた。2階も屋根瓦に押しつぶされ、窓がわずかに見えるだけだった。 がれきの隙間から2人の名前を呼んだ。反応はない。 「2人とも下敷きになっているかも」 慌てて119番通報したが… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
奥能登の集落襲った津波 地上2メートルに痕、波打ち際に家屋も
【動画】津波の被害を受けた石川県能登町白丸地区。海岸線まで流された家屋も=林敏行撮影 津波が押し寄せ、火災も発生したとみられる石川県能登町白丸に3日、記者が陸路で入った。 波打ち際に浮かぶ家屋。折り重なるがれきや車は黒く焼け焦げ、原形をとどめていない。一帯は地震発生3日目も煙がくすぶり、焦げた臭いが漂っていた。 道路に散乱するがれきに車の行く手を阻まれ、歩いて海岸沿いへ向かうと男性に声を掛けられた。沖合に浮かぶ船を指さし「写真を撮って欲しい」という。写った船は転覆し、船体横に書かれた識別番号や船名は見えない。「これじゃあ誰のかわからないね。自分の船も捜したけれど見つからなくて」 一緒にいた女性の手には大きなポリ袋。中にはぬれた衣類が入っていた。「孫の制服だけ持って帰ってきた。学校が始まったらいるだろうし」 集落の中にあるガソリンスタンドの壁には、地面から2メートルほどの高さに津波の痕とみられる泥がこびりついていた。 海の近くにはぬれたクマのぬいぐるみが転がり、津波で流されたとみられるアルバムの写真が、冷たい雨を浴びていた。(林敏行) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ととのう」は必須ではない ルールなきフィンランド流楽しみ方
日本ならではの「習慣」を定着させながら各地を席巻するいまのサウナブーム。東北でも地域の特性を生かして発展を続けている。発祥の地であり、サウナが「文化」に達する北欧・フィンランドからはどう見えるのか。本場での楽しみ方は。在日フィンランド大使館の参事官、レーッタ・プロンタカネンさんに聞いた。(聞き手・松尾葉奈) ――サウナといえばフィンランドが本場です。フィンランドのサウナ文化について教えてください。 サウナはフィンランド文化に不可欠です。 フィンランド人にとってサウナは日常の一部です。仕事終わりの夜、体を温めてリラックスすることで、汗だけでなく精神的なストレスも流す。 私のフィンランドのアパートには住人の共同サウナがあり、両親の家にはプライベートサウナがあります。家にサウナがあるのは一般的です。 都市部だと公衆サウナがあり、例えばオフィスビルや国会議事堂、軍事施設にもあります。 日本のサウナは「現地適応」? お祝い事や行事にも関連して… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【速報中】穴水町と志賀町に大雨警報 土砂災害へ警戒呼びかけ
1月1日夕に起きた能登半島地震。いまだ被害の全容が見えない中、懸命な捜索や救助、支援活動が続けられています。3日の動きを中心に、タイムライン形式でお伝えします。 ■■■1月3日■■■ 16:30 穴水町と志賀町に大雨警報 気象庁は3日夕、石川県穴水町と志賀町に大雨警報(土砂災害)を発表した。能登半島では4日朝まで土砂災害に警戒するよう呼びかけている。 地震の揺れで地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まる可能性がある。 13:00 石川県の死者は73人に 石川県は3日午後3時時点で、県内で65人の死亡が確認されたと発表した。県の集計では輪島市で32人、珠洲市で22人とされたが、その後、輪島市で7人増の39人、珠洲市で1人増の23人となったことを各市長が明らかにした。県内の死者は計73人になる。 県によると、輪島市と珠洲市以外の死者は七尾市が5人、穴水町と能登町が各2人、羽咋市と志賀町が各1人。 重軽傷者は323人で、避難者は約3万3400人という。 13:00 石川県を中心に3万4千戸で停電 斎藤健経済産業相が記者会見を開き、午前11時時点で石川県で3万4千戸の停電が発生していることを明らかにした上で、「地面の状況が悪く、復旧には時間を要する見込みだ」と述べた。 経産省によると、現在の停電は送電線や変電所によるものではなく、配電設備の損傷が大きな原因。北陸電力は関西、中部各電力の応援を含めた3600人態勢で復旧作業を進めている。斎藤経産相は「本日中に巡視の完了を目指しているが、巡視が完了しても電源車がなかなか中に入れない場合がある」と説明。「今の時点で(停電解消の)見通しを申し上げることは難しい」と述べた。 11:30 3県で11万5千戸が断水 厚生労働省は3日朝時点の被害状況を発表した。石川、新潟、富山3県で計約11万5千戸で断水している。また、3県で計120の高齢者施設が被災し、石川県内では103施設が断水、17施設が停電している。 断水は一部復旧している地域も出ているが、石川県七尾市で約2万1500戸、同県津幡町で約1万5千戸、富山県氷見市で約1万4千戸。石川県能登町や穴水町の断水状況は調査中。 11:30 松本総務相、総括支援チームの派遣方針を示す 総務省が非常災害対策本部会議(本部長・松本剛明総務相)を開き、石川県に入っている小森卓郎政務官がテレビ電話で「被災している市町から、食料が届いていないという声を聞いている。仮設トイレにも非常に強いニーズがある」と報告した。携帯電話が通じないことが避難所などで対応する際の課題になっていることも説明した。 松本総務相は、災害対応の知見がある他県の自治体職員による「総括支援チーム」を現地に派遣することなど対応方針を示した。関係機関が事業者と連携して、通信インフラの早期復旧をめざすことなども指示した。 11:15 首相「まさに今、正念場」 救助要請130件 岸田文雄首相は首相官邸で記者会見し、「地震の発生から40時間以上が経過した。被災者の救命救助は時間との闘いであり、まさに今、正念場であると感じている。人命第一で救急、救助に全力を尽くしている」と述べた。 3日午前8時現在で地震による死者は62人、重傷者は26人、軽傷者は110人との報告を受けていると説明。また、倒壊した建物などに閉じ込められているなど救助要請が約130件にのぼっていることを明らかにした。現地で救命救助などにあたる自衛隊の人員を1千人規模から2千人規模に、救助犬を2倍以上にそれぞれ増強するなど態勢を強化する考えを示した。 首相はまた、家屋やビルの倒壊現場での救助活動に必要な大型重機の搬入について、「ルート確保は寸断された道路の啓開が進んでいるほか、海上輸送ルート確立のための港湾の状態把握も進めており、一部海上ルートによる輸送を開始した」と説明した。 2日夜に羽田空港で発生した日本航空(JAL)の旅客機と、被災地の救援に向かおうとしていた海上保安庁の航空機の衝突事故については、「各省庁が連携をしながら様々な(支援物資の)輸送ルートを確保している。事故の影響は生じていないと認識している」と語った。 11:00 立憲・泉代表「与野党を超え全力で支援」 立憲民主党は能登半島地震対策本部の初会合を党本部で開いた。泉健太代表や岡田克也幹事長らが出席し、内閣府の担当者のほか、電話で新潟、富山、石川の各県連から被害状況などを聞き取った。 会合後、泉氏は記者団に「与野党を超えて、全力で応援、支援すると政府の対策本部に伝えた。一刻も早い支援に全力を尽くしたい」と語った。立憲としての取り組みについて「必要な物資でも各避難所にはなかなか届かない細かな物資もある。できる限り仲間たちが地域を回ってニーズを確かめ、金沢を拠点にしながら物資を送り届けていきたい」などと説明した。 10:55 「逃げろ!」救助活動中に震度5強 午前10時55分ごろ、石川県輪島市河井町は震度5強の地震に見舞われた。 「逃げろ!」 ビルの倒壊現場で救助活動をしていた大阪市消防局員の叫び声が響いた。 約20人で、ビルに押しつぶされた住宅に取り残されているとみられる女性の救出にあたっていた。 隊員らは駆け足で建物の周りから離れ、揺れが収まるのを待った。 10:54 震度5強の地震が発生 3日午前10時54分ごろ、石川県能登地方を震源とする地震があった。気象庁によると、同県輪島市で震度5強を観測。震源の深さは約10キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5・5と推定される。津波の心配はないという。 10:10 岸田首相「人命第一で全力を」 政府の非常災害対策本部会議が首相官邸で開かれ、岸田文雄首相は能登半島地震による死者が60人を超えたことを明らかにし、関係閣僚らに対して人命救助に全力を尽くすよう指示した。 会議には首相のほか、松村祥史・防災担当相らが出席。首相は「発災後、40時間以上が経過した。救助を必要とする方々の情報が多く寄せられている」と説明。「時間との勝負であることを十分に念頭に置き、人命第一で救命・救助活動に全力を尽くしてもらいたい」と語った。 また、避難が長期化する可能性に言及。「被災者支援が極めて重要だ。必要な物資の確保、電力、水道等のインフラ復旧などに全力をあげてもらいたい」と述べた。 09:30 石川県内の死者64人に 3万3千人超が避難 […]
焼け焦げた「輪島朝市」に冷たい雨 「食べ物どこに」食料不足深刻化
【動画】輪島市の「朝市通り」周辺では、雨が降る中煙がくすぶり続けていた=小林一茂撮影 地震から3日目の早朝。200棟以上が焼けた石川県輪島市河井町の「輪島朝市」では、冷たい雨の中、まだ火がくすぶり続けていた。 朝市通りを歩いていた女性は、通りでスーパーを経営していた。焼け焦げた街並みをみて「まるで映画の戦場のよう。本当にこれからどうするのか」と話した。 能登半島地震の被災地では、早くも食料や物資不足が深刻化している。 輪島市河井町の航空自衛隊輪島分屯基地には、約20人の住民が門の前に集まっていた。隊員から促されると、高齢者や親子連れが一斉に施設の中に入り、毛布やマットを次々と運び出していった。 隊員によると、基地は避難所に物資を配るための中継地。本来配布の場所ではないため、避難所に配る食料品などとは別に、基地に元々あった毛布やマットを提供したという。訪れた女性は「周りのうわさを聞いてここに来た。避難所には食べ物が全然なく、どこに物資があるのかもっとわかりやすく教えてほしい」と嘆いていた。 食べ物不足を解消しようと、地元住民による炊き出しも行われている。 輪島市河井町の重蔵(じゅうぞう)神社の禰宜(ねぎ)、能門亜由子さんは近隣住民と協力し、神社に備蓄している米でおにぎりを作った。自宅前のテントでは、地元の中学生ができたばかりの温かなおにぎりをほおばっていた。神社は損壊したが、米を保存している貯蔵庫は無事で何とか取り出せたという。 能門さんは、神社のSNSや知り合いを通して炊き出しの情報を発信している。「過去の水害でも、祖先は炊き出しをしていた。日頃みなさんに助けてもらっているから、お互い様です」と話していた。(小林一茂) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
断水続く富山県高岡市に給水車を派遣 東京都、能登半島地震の支援で
1日に発生した石川県能登半島地震の被災地を支援するため、東京都水道局は3日、断水などが続く富山県高岡市に給水車を派遣した。同日午前、2トン給水車と3トン給水車が各1台、同局職員8人が、同市に向けて出発した。当面の間、給水支援を行うという。 同市のホームページによると、市内各地で断水や濁り水が発生。通水を開始した地域でも、飲料水として利用を控えるよう呼びかけている。 都水道局は、日本水道協会関東地方支部の要請を受けて派遣を決めたという。(本多由佳) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル