24日に投開票された東京都武蔵野市長選で初当選したのは、前市議の小美濃安弘氏(61)=自民党、公明党推薦=だった。前市議の笹岡裕子氏(37)=立憲民主党、共産党、れいわ新選組、社民党、武蔵野・生活者ネットワークなど支持=との新顔同士の一騎打ちを制した。わずか339票差の大接戦で、武蔵野市の自民系市長は18年ぶり。リベラル系の強い地域で、国政では逆風が吹き荒れる自民系の候補が競り勝った結果に衝撃が走った。 「市の発展のために、しっかりと務めさせていただきたい」 大接戦から一夜明けた25日朝、さっそく市役所に初登庁した小美濃氏は市職員らにあいさつした。選挙戦を仕切った土屋正忠・元衆院議員の姿もあった。 その土屋氏が武蔵野市長だったのは1983~2005年だ。その後、邑上(むらかみ)守正氏(05~17年)、松下玲子氏(17~23年)と、リベラル系の市長が18年間続いてきた。 小美濃氏は市長選で、「保守中道の政治を取り戻す」「左翼政治にピリオドを」と訴え、邑上・松下両氏の路線継承を掲げた笹岡氏との違いを鮮明にした。政策面での目立った争点がない中、松下市政が提案し、市議会が否決した外国籍の住民にも投票資格がある住民投票条例案については「市民が分断された」と強く批判した。 「怒り」が陣営のエネルギーに 「松下市政のぼろが出てきた… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鳥取・大山で3人と連絡取れず、遭難か 山岳会が捜索要請
鳥取県警は25日、同県大山町の大山(1729メートル)に登山中の男女3人と連絡が取れず、遭難した疑いがあると発表した。26日朝から捜索態勢を検討するという。 琴浦大山署によると、3人はいずれも県外在住で、60代の男性2人と40代の女性。登山届によると、24日に入山したとみられる。25日午後、3人が所属する山岳会から県警に、「3人が下山しないので捜索してもらえないか。携帯電話も応答がない」と通報があったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宮内庁次長就任の黒田氏、初の会見「職責果たせるよう努力」と抱負
宮内庁次長に19日付で就任した黒田武一郎氏が25日、初めての定例会見に臨み、「(同庁次長は)大変責任の重い職務」とし「一日も早く職責を果たすことができるよう、努力を重ねなければと認識している」と抱負を語った。 黒田氏は打診を受けた際の心境を「正直驚いたと同時に、果たして自分が職責を果たすことができるかと不安に思った」とし、「誠心誠意、職務に当たるしかないと思い、お引き受けをさせて頂いた」と述べた。 天皇、皇后両陛下にあいさつをした際、天皇陛下からねぎらいを受けたといい、「大変ありがたく思うとともに、お言葉を胸に刻んで、任にあたりたいと思った」と述べた。 皇室の課題として、感染症対策に留意しつつ皇室の活動がつつがなく進むよう対処することや、皇室の方々の健康の維持を挙げた。 この日は初めて宮中祭祀(さいし)の「大正天皇例祭の儀」に参列し、「すごい緊張した。こういう風に連綿と時が紡がれていくのだなと強く感じた」と述べた。 黒田氏は1982年に旧自治省に入り、熊本県副知事や消防庁長官、総務事務次官などを歴任した。(多田晃子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
消毒スプレー噴霧「だけじゃない」 元受刑者が刑務所看守の暴行訴え
受刑者の口の中に消毒スプレーを噴霧したとして、加古川刑務所の男性看守(26)が特別公務員暴行陵虐容疑で送検された事件で、被害者の30代男性が25日、神戸市内で会見を開いた。この看守からは他にも暴行や暴言を受けており、他の受刑者も被害に遭っていたと訴えた。 看守は昨年5月、刑務所内で男性に「口を開けろ」と指示しエタノールが主成分の手指消毒用スプレーを噴霧した疑いで今月8日に送検。被害者の男性は昨年8月、仮釈放された。 男性によると、収容中の21年9月ごろ~昨年春ごろ、この看守から、工場で作業中に裁縫道具で背中や腕を刺され血が出たり、食堂で体が飛ぶほど蹴られたりしたという。腰には今もコルセットを巻いており、スプレー噴霧後は味覚障害が残っているという。「死ね」などの暴言も「ほぼ毎日」あったと述べた。 この看守は他の受刑者に対しても暴言などを加え、他の看守は見て見ぬふりだったという。 男性は「犯罪をしてしまったのは自分だが、刑務所で更生どころか後遺症が残った。刑務所には、指導や言葉遣いを変えてほしい」と訴えた。(黒田早織) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ダイハツ工場停止「こんな年越しは初めて」 働き手らに不安広がる
ダイハツ工業(本社・大阪府)が車両認証試験で不正をしていた問題で25日、滋賀や京都、大分の工場が稼働を停止した。ダイハツの取引企業や下請けへの影響が懸念され、働き手や工場が立地する自治体にも不安が広がっている。 琵琶湖から南へ向かった山あいに、ダイハツ滋賀工場(滋賀県竜王町)の広大な敷地が広がる。主力車の「タント」や「ロッキー」を生産する第2地区は25日に稼働が止まり、人や車の出入りがほとんど見られなかった。 ダイハツによると、滋賀工場にはほかにもエンジンなどの部品をつくる第1地区、開発や実験を担う滋賀テクニカルセンターがある。帝国データバンク滋賀支店によると、売上高の1%以上をダイハツに依存する県内企業は187社で、推計売上高は計903億円に上る。 滋賀工場が立地する竜王町とダイハツとのゆかりは深い。来年で稼働開始から50年になるが、同町の人口1万人余りに対し、工場では正社員だけで約4千人が働いている。周辺自治体も含めて、多くの下請け企業が集まっている。 「何も知らされていない中で突然の発表」 生産の9割以上をダイハツに… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自殺した子どもの背景、把握しきれぬ学校 詳細調査はわずか4.6%
子どもの自殺に関するデータが集約され、省庁横断で分析が行われる方向となった。ただ、集約対象となるデータには収集件数が乏しいものも。効果的な予防策へとつなげるには、なお課題が残されている。 ◇ 「4・6%」 10月に文部科学省が初めて公表した数値が波紋を呼んだ。 「これだけか。このままで良いはずがない」。文科相経験者の自民党議員がそう話すのは、2022年度に全国の小中高校が把握できた子どもの自殺者411人のうち、文科省のガイドラインで定められた「詳細調査」が実施された割合だ。411人中19人。20人に1人にも満たない。 ガイドラインによれば、自殺の発生直後、基本的に学校が事実関係の整理のために「基本調査」(自殺全件が対象)を行う。この結果を踏まえ、公立では、学校設置者である自治体の教育委員会が「詳細調査」に進むかどうかを判断する。この調査は、外部の専門家の目を入れ、自殺に追い込まれたプロセスを解明して再発防止策を打ち出すことを目指すものと位置づけられ、「全事案について心理の専門家などを加えた組織で行うことが望まれる」とされている。 文科省によると、詳細調査に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
背景に金銭トラブルか、会社役員女性殺害容疑で別居の夫を逮捕 岩手
岩手県北上市の住宅で12月上旬、住人の会社役員の女性が遺体で見つかり、殺人容疑事件として調べていた岩手県警は25日、市内の別の家に住む夫で無職の長谷川哲雄容疑者(76)を殺人と住居侵入の疑いで逮捕し、発表した。長谷川容疑者は容疑を否認しているという。 県警によると、長谷川容疑者は12月7日午後7時半ごろから8日午前9時ごろの間に、妻で会社役員の緑さん(当時76)方に侵入し、何らかの物で緑さんの頭を複数回殴るなどして殺害した疑いがある。遺体には頭に複数の傷があり、暴行を受けたとみられる形跡もあった。死因は頭部損傷による出血性ショックだった。 遺体が見つかったのは住宅の1階で、室内は荒らされておらず、玄関や窓は閉じていて、破壊された跡はなかった。緑さんは一人暮らしで、7日午後7時半ごろに別の親族が在宅中の緑さんを目撃しており、その後に殺害されたとみられる。 長谷川容疑者と緑さんは別居状態で、事件後、県警は長谷川容疑者から任意で事情聴取していた。 捜査関係者によると、長谷川容疑者と緑さんの間には何らかの金銭トラブルがあったという。 県警によると、緑さんや家族はこれまで警察に相談を寄せることがあった。また、長谷川容疑者からも相談があったという。県警は事件との関連を慎重に調べている。(松尾葉奈) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
聖マリ医科大の入試「合理的理由なく女性を差別」 地裁が賠償命じる
聖マリアンナ医科大学(川崎市)を2015~18年度に受験した女性4人が「性別で差別された」として、同大に計約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁(新谷祐子裁判長)であった。判決は、女性を差別する得点調整があったと認定し、「差別を受けない利益を侵害された」として同大に計約285万円の支払いを命じた。 医学部の入試不正は2018年に発覚し、文部科学省の調査で、同大を含む複数の大学で女性や浪人生らを不利に扱っていたことが判明した。同大は差別的な取り扱いを否定したが、同大が設置した第三者委員会は、女性などの点数が一律に低くなっていたことを認定していた。 判決は、第三者委の報告書で、男女別に画一的に得点差が設けられたことや、性別などを黒塗りにした状態の模擬採点の結果が実際の点数と大きく異なったことが認定されたことを挙げ、「性別による得点調整があったことは明らか」と判断。「合理的理由なく女性を差別するもので、違法性は顕著だ」と指摘した。 同大は「判決を確認していないので、コメントは差し控える」とした。(金子和史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あなたの背後の「公安警察」 大川原化工機事件を機に「統制」議論を
生物兵器に転用可能な機器を無許可で輸出したとして警視庁が逮捕したものの、初公判直前に検察が起訴を取り消すという異例の経過をたどった「大川原化工機事件」。同社の社長らが国と東京都を訴えた損害賠償訴訟の判決が12月27日、東京地裁で言い渡される。 この事件は、ブラックボックスだった公安警察のあり方を問う格好の材料であり機会だ――。東京地検公安部長として警視庁公安部とともに仕事をした経験のある若狭勝弁護士は、そう力説する。市民生活の背後にいる「公安」の不気味さと「わからなさ」について、あらためて聞いた。 ◇ 刑事と公安は、水と油 警視庁公安部のカウンターパートである東京地検公安部の部長を、2年ほど務めました。検察官の目から見ても、公安警察は極めて特異な組織でした。 刑事警察では、殺人事件が典… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
池袋の強盗を依頼容疑、2中国人逮捕 現場で死亡の実行役は書類送検
東京・池袋のマンションで3月に起きた強盗事件で、警視庁はいずれも中国籍で会社役員の男(59)=東京都多摩市=と、職業不詳の男(54)=千葉県船橋市=を強盗傷害と強盗、住居侵入の疑いで逮捕し、25日に発表した。2人は容疑を否認しているという。 警視庁はこれまでに、事件の実行役とみる8人のうち5人と、指示役1人を逮捕していた。携帯電話の解析などから、2人が指示役に強盗を依頼したとみている。 捜査1課によると、2人は実行役らと共謀し、3月21日に東京都豊島区東池袋2丁目のマンションに侵入して40代男性と30代女性に暴行を加え、現金約109万円などを奪った疑いがある。 事件では、実行役の男1人が居住者の反撃を受けて現場で死亡した。同課は、居住者の40代男性について殺人容疑で今月、書類送検した。正当防衛の要件を満たしているとして、起訴を求めない「しかるべき処分」の意見を付けたという。 同課は、死亡した実行役の男も被疑者死亡のまま強盗傷害容疑などで書類送検した。(長妻昭明) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル