2050年には東京都以外の46道府県で75歳以上の総人口が20%を超える――。国立社会保障・人口問題研究所が22日、5年に一度まとめる「地域別将来推計人口」を公表した。団塊ジュニア世代(1974~71年生まれ)が後期高齢者入りすることで、高齢化が加速。社会を支える15~64歳の「生産年齢人口」が半減する市区町村は4割を超え、存続が危ぶまれる自治体も生まれる。 厚生労働省の政策研究機関である同研究所が20年の国勢調査をもとに死亡率や人口移動などを踏まえ、50年までの30年間について、都道府県と市区町村別の総人口を推計した。原発事故に伴う避難指示が一部で続く福島県内の大熊、双葉両町など13市町村は、まとめて1地域として扱った。 75歳以上が2割超の都道府県は20年はゼロだが、50年には東京都以外のすべてで該当することになる。5年前の調査では75歳以上が20%を超えるのは45年に43道府県との推計だったが、高齢化が加速する。75歳以上の年間医療費(22年度)は1人あたり平均95・6万円で、75歳未満の24・5万円の4倍近くで、高齢になるほど医療費は増える。社会保障費の伸びに拍車が掛かりそうだ。 50年に75歳以上の割合が最も高いのは秋田県で32・2%。青森県が31・1%、高知県が29・5%、岩手県が29・1%、徳島県が28・8%と続く。唯一2割未満の東京都は17・5%で、沖縄県の20・4%、愛知県の21・4%の順に低い。50年と20年で75歳以上の人口を比べると、沖縄県が1・79倍、神奈川県が1・53倍、滋賀県が1・50倍になる。 14歳以下は全都道府県で減少 一方、50年の14歳以下の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
3年間で死者13人 除雪機の事故急増 ドカ雪、高齢化背景に
除雪機の事故で3年間で13人が亡くなっていると、製品評価技術基盤機構(NITE)が22日、発表した。近年は温暖化の影響で湿った重たい雪が一度に大量に積もるドカ雪が起きやすく、高齢化で人力の除雪には限界があり、除雪機を使う機会が増えていることが背景にあるとみている。 NITEに通知された製品事故情報によると、除雪機で負傷・死亡した事故は2013年度から22年度までで38件発生、うち25件が死亡事故だった。中でも20年度から3年間の事故が21件と半数以上を占め、死亡者も13人と急増した。 10年間の死亡事故での最多は、除雪機の下敷きになった事故で15件。次いで除雪機に巻き込まれた事故が6件。 死亡事故の8割が利用者の誤使用・不注意によるものだった。特に多いのが、操作ハンドルから手を離すと自動的に停止する安全装置などを無効化したり、使わなかったりしたケースだった。 21年1月に広島県で発生した事故では、80代の男性が、安全装置を大きな洗濯ばさみで固定し機能が働かないようにして除雪機を動かしていたところ、バックした際に転倒。ハンドルから手を離したが除雪機が止まらずに、下敷きになって死亡した。 NITEは「この冬すでに大雪となっている地域もあるが、安全機能を解除しない、エンジンをかけたまま離れないなど、注意事項を守って使ってほしい」と呼びかけている。(大村美香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
« La Banque du Japon dans le dilemme de l’inflation »
Chronique. Après plus de deux décennies de déflation modérée (les prix ont baissé de 0,5 % en moyenne par an), le Japon fait, comme l’ensemble des pays de l’OCDE, l’expérience du retour de l’inflation, mais à un niveau nettement moindre (environ 2 %, contre environ 5,5 % en France depuis avril 2022). Dans le […]
「包括的性教育」推進へ、法制化めざすネットワーク設立 その狙いは
学校や社会で「包括的性教育」を推進していくための法律を制定しようと、性教育を実践している教員や研究者らがこの秋、ネットワークを立ち上げた。国が責任を持って性教育を進め、学校現場の実践を広げるためにも、法整備が必要だという。 「子どもや若者が暮らしやすい、笑顔でいられる日本をつくりたい。そう思って、ネットワークを立ち上げました」 11月下旬、東京都千代田区で開かれた、「包括的性教育推進法の制定をめざすネットワーク」の立ち上げ集会。ネットワーク事務局長を務める浅井春夫・立教大名誉教授はそうあいさつした。 包括的性教育とは、人権尊重を基盤に幅広く、科学的根拠に基づいて性を学ぶ教育のこと。ユネスコ(国連教育科学文化機関)などが作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」(2018年改訂版)でも、包括的性教育という考えを前面に打ち出し、項目ごとに各年齢で学ぶべき目標などを系統立てて示している。 浅井さんは、その翻訳にも携わった。「包括的性教育は、子どもや若者が人生で直面する性行動に、賢明な判断をするために必要な学びだ」と語る。 しかし、なぜ法律が必要なのか。背景には、いまの日本の学校教育で、きちんとした性教育が行われていないという危機感がある。 日本の小中学校の学習指導要… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大型トラックの高速道路での最高速度、初めて引き上げ 90キロに
警察庁は22日、大型トラックの高速道路での最高速度を、現行の時速80キロから同90キロへ引き上げることを決めた。最高速度の変更は初めて。物流の停滞が懸念される「2024年問題」への対策の一つで、警察庁は近く関係の道路交通法施行令を改正し、来年4月からの実施をめざす。 大型トラック(大型貨物と車両総重量8トン以上の中型貨物)の高速道路での最高速度は、1963年に80キロと定められ、変更されてこなかった。 24年4月に運転手の時間外労働が規制されることを前に、政府は23年6月に施策をまとめた。最高速度引き上げはその一つで、警察庁が有識者検討会を設置して議論してきた。 大型トラックには、90キロを超えては走れないようにする速度抑制装置の装着が義務づけられている。全国の高速道路で調査した結果、実際に出している速度(実勢速度)は87キロだった。 検討会での聞き取りで、90キロまでは車両の安全性が保証できるとメーカーから説明があった。検討会は、自動ブレーキなど安全装置が普及していることも踏まえ、「90キロに引き上げても交通安全に大きな影響はない」との提言をまとめた。 警察庁によると、高速道路での大型トラックの人身事故は、07年までの5年間は4037件だったが、22年までの5年間は1927件と半減している。 検討会では、運送事業者から、最高速度の引き上げで運送時間が短縮され、労働生産性が向上するといった意見が出された。一方で、目的地に早く到着しても、荷待ちや荷さばきに時間がかかるため、こうした負荷の軽減を図る必要があるとの声もあったという。 検討会ではトレーラーの最高速度の引き上げについても議論されたが、現行の80キロより速い速度では牽引(けんいん)部分の安全性が確認されていないとして見送られた。(板倉大地) 高速道路での車種別の最高速度 【時速100キロ】 普通乗用車 大型バス、普通貨物自動車(1965年~) 軽乗用車、バイク(2000年~) 【時速90キロ】 大型貨物自動車、8トン以上の中型貨物自動車(今後予定) 【時速80キロ】 トレーラー、大型特殊自動車 ※()内はいずれも時速80キロから引き上げられた時期 ※高速道路の一部区間は最高速度が110キロ、120キロ Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
路面凍結でスリップか、トラック横転し2人けが 福岡・山口など積雪
【動画】長崎市内の雪の様子=西田堅一撮影 九州北部では上空に強い寒気が流れ込み、22日は一部地域で積雪を観測した。この影響で車の事故が相次いだ。 同日午前3時50分ごろ、福岡県筑紫野市原田の県道で、3トントラックが横転。後続の4トントラック1台と乗用車2台が追突した。この事故で後続の運転手2人が体に痛みを訴えているという。筑紫野署は、路面凍結でスリップしたとみている。 午前5時半ごろには、同県飯塚市内住の国道201号八木山バイパスでトラックや乗用車など計4台が絡む追突事故があった。飯塚署によると、けが人はいないという。 福岡管区気象台によると、同日午前9時時点の積雪量は、山口市阿東徳佐で12センチ、福岡県飯塚市で7センチ、佐賀県伊万里市と長崎県五島市三井楽でいずれも4センチ。23日午後0時までの24時間に山口県の山間部で15センチ、平地で5センチ、福岡県の山間部で5センチ、平地で3センチ(いずれも多いところ)などの降雪を予想しており、注意を呼びかけている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
手書きの子育て記録、母子手帳は「宝物」 デジタル化でどう変わる?
「母子健康手帳とマイナンバーカードの一体化を目指す」。国は今年、そんな方針を示しました。読者とSNSでやりとりしながら取材を進める「#ニュース4U」取材班には「紙の手帳を残して」との声が多く寄せられました。国も「紙の手帳を廃止するわけではない」としています。紙の手帳はなぜ人気なのでしょう。母子手帳のデジタル化はどう進むのでしょうか。 手帳を開いて、思い出を振り返る 長野県の女性(43)は最近、次女(10)と予防接種のためにクリニックを訪れた。待合室で次女は母子手帳を手に取ると、手書きで書き込まれたメモを一生懸命読み始めた。 《チャイルドシートが大嫌いで、寝かせると直(す)ぐに大声で泣いて嫌がっていたけど、座る姿勢になったらご機嫌になったよ。みんなの顔や周りの景色が見たかったんだね》 次女が生後6~7カ月の頃、女性が書き込んだメモ。「こんなんだったんだね。かわいいね」と次女に話しかけながら、一緒に読み返した。 「紙の母子手帳はかさばるし、忘れたときに予防接種ができなくなることもある。でも、こうして2人で読み返して、冊子で良かったなと感じました」と女性は言う。 福岡市の50代の女性は母子家庭で育った。 母は16歳のときに他界。母子手帳には自分がどの予防接種を受けたか、どんな病気にかかったかが記録されている。 それだけではない。たとえば生後10カ月のときにはこう書いてある。 《ハイハイはしないけど座ったままずるずると移動。足を器用に動かす姿がユニーク》 「直筆のメモは何物にも代えがたい宝物」。女性にとって母子手帳は母の形見でもある。 #ニュース4UのLINEへの投稿には、「マイナカードを持ちたくない人もいる」「デジタルを使いこなせない人もいる。今の手帳は残して」という投稿もあった。 マイナンバーカードとの一体化 メリットと課題 母子手帳はここ数年、デジタル化が進む。 マイナンバーカードの専用サ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自転車を盗もうと近づくと… 被害減らした警察の「仕掛け」にドキリ
突然ですが、あなたは今、自転車を盗もうと駐輪場を物色しています。施錠されていない1台に狙いを定めて近づくと――。犯人心理を巧みに突く警察の対策が盗難被害の抑止に成果を上げた。無施錠の自転車も減っているという。 近年増加の一途をたどる自転車の盗難に、新潟県警新潟北署は頭を悩ませていた。今年は1~7月に69件の被害を確認。前年から倍以上の57件に増えた2022年をすでに上回り、その8割は無施錠だったという。管轄する地域には、新潟市中心部への通勤や通学に自転車を使う住民も多い同市北区などがある。 ハンドルに取り付けられた青いタグ そこで参考にしたのが、愛知県警が実施した実証実験。人が「ついしてしまう」ように行動を促すアイデアが研究対象の「仕掛(しかけ)学」を応用したものだ。 実証実験では、商業施設など… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コントラバス、移動させるには カラヤンが「車を使うな」と言った訳
編集委員・吉田純子2023年12月22日 8時30分 コントラバスを電車に持ち込めるかどうか――。ある奏者の問いかけをきっかけに、SNSを中心に是非の議論が巻き起こった。楽器の大きさゆえの反響だが、それでも公共交通機関を使わざるを得ない事情があるという。 コントラバスのハードケースは飛行機などの格納庫に入れることを想定し、格別に頑丈に作られている。カルロス・ゴーン氏が楽器ケースに隠れて逃亡したとのうわさが立ったとき、真っ先に疑われたのがコントラバスのケースだった。 「他のお客様への配慮は大前提ですが、コントラバスを電車で運ぶこと自体が非常識ということではありません」と公演運営の責任者である東京フィルハーモニー交響楽団のステージマネジャー、大田淳志さんは語る。「電車移動を想定したソフトケース専用の車輪付きキャリーも、普通に市販されています。オーケストラでは楽器車での運搬が原則ですが、楽員が自分の楽器を公共機関で運ぶこともあります」 一人の楽員が、異なる会場で昼夜の公演を掛け持ちすることも少なくない。渋滞の可能性を鑑みると、繁忙期の車やトラックでの移動が現実的ではないと思われるケースもある。指揮者の小澤征爾さんが、恩師のカラヤンに「オーケストラの仕事では、1回の遅刻も許されない。移動に車を使ってはならない」と厳命されていたという有名な逸話もある。 コントラバス奏者の布施砂丘彦さん(27)は中学以来、楽器を持って日常的に公共交通機関を利用している。なるべくすいている時間帯を狙うが、混雑している時はやむなく扉脇の壁側に楽器を置き、両足で楽器を挟み込むようにし、自らの体をクッションにして立つことを心がけている。 「多くの楽器は奏者個人のものではなく、未来へと受け継がれるべき公共の財産です。実際に鳴り響くホールだけではなく、ある種の人格を持った存在として、公共空間で一般の人々と『共存』している。そうした意識も一般の人々と共有することができたらいいなと思います」(編集委員・吉田純子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌市の中学生がいじめ自殺、学校が対応していれば「防げた可能性」
松田昌也2023年12月21日 20時15分 2021年に札幌市立中学校に通う生徒が、小学校から続くいじめを苦に遺書を残して自殺していたことが21日、分かった。第三者による調査委員会が報告書を公表し、「教員や学校が適切に対応していた場合、自死は防ぐことができた可能性が十分にある」と指摘した。 報告書は、遺書にいじめられたことを示唆する内容があったほか、生徒のノートに小学校時代からいじめを受けていた記述があったと指摘。小学校のいじめアンケートでは「仲間はずれや無視をされる」「たたかれたり、けられたりする」「持ち物をかくされたり、いたずらされたりする」「悪口を言われる」などと複数回答えていた。 さらに学級担任に繰り返し相談したが、「後で話しておくね」と言われるだけだったり、死のうとしたことを相談しても真剣に取り合ってもらえなかったりしたという。 小学校から中学校へのいじめに関する情報の引き継ぎも不十分で、中学校ではいじめが「重大レベル」とは判断されなかった。 報告書は自殺の直前に苛烈(かれつ)ないじめ行為は認められなかったとしつつ、亡くなった生徒がいじめや学校の対応によって継続的な苦痛を受け、慢性的なストレスを感じていたと判断。大人に援助を求めても無駄と不信感を強め、徒労感や無力感を募らせて、自殺を考える精神状態から抜け出せなかったと結論づけた。 会見した調査委員会の前委員長で、北海道大大学院の篠原岳司准教授は「いじめへの対応は、教職員個人に委ねず、校長の監督のもと組織で判断する必要がある。いじめの記録も次の学年、学校へ確実に引き継ぐことを徹底すべきだ」などと再発防止策を訴えた。(松田昌也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル