銀行やクレジットカード会社など、実在する企業や組織を装った偽サイトにアクセスさせてアカウント情報などをだまし取る「フィッシング」。被害撲滅のためには「テイクダウン」(=フィッシングサイトの閉鎖)が有効だが、いたちごっこが続いている。 そんななか、日本サイバー犯罪対策センター(JC3)が、一般市民でもテイクダウン活動を容易にできる支援ツールを開発した。 そのツールの名は「Predator(プレデター)」。ブラウザーがベースで、パソコンとインターネット環境さえあれば使用できる。来年以降、全国の警察が防犯ボランティアらを対象に講習会を開き、利用者を増やしていく計画という。 「一般人でも、テイクダウン活動ができるとは……」 今月、全国初となるテイクダウン講習会が「札幌デザイン&テクノロジー専門学校」(札幌市)などであり、参加した学生ボランティア・若林由生さん(20)はこう語った。「操作はわかりやすく、自分でもできると思った。効率的にテイクダウンできるよう、やり方を色々試してみたい」 講習では法令の知識や事例紹介もあり、「セキュリティーへの知見が広がった」という声もあった。同校の野村航介さん(21)は「フィッシングサイトの被害が増えるなかで、テイクダウン活動できる人が増えることは意義があると思う」と語った。この日は48人が参加した。(原知恵子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
教え子を性的虐待、元小学教諭に実刑判決 東京地裁「関係性を利用」
約10年前、教え子だった10代女性に性的暴行を加えたとして、準強姦(ごうかん)未遂などの罪に問われた元小学校教諭、河嶌健被告(48)に、東京地裁(今井理裁判長)は21日、「担任と教え子という関係を利用し、性的虐待を繰り返した」として、懲役5年など(求刑懲役10年など)とする判決を言い渡した。 判決によると、河嶌被告は遅くとも2010年ごろから、小学校で担任していたクラスの少女の陰部を触り、動画撮影するなどの行為を始め、卒業後も繰り返した。その上で、12年5月、埼玉県内の知人宅で、抵抗できない状態の少女と性交しようとした。 被告は罪の成立争う 被告は公判で「抵抗不能では… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スポーツ感覚で雪かきを センサーグローブも登場 小樽で2月選手権
除雪車が入らない狭い道や急な坂道など住民が除雪に手を焼いている場所をチームごとに雪かきし、その出来栄えを競う「国際スポーツ雪かき選手権」が来年2月18日、北海道小樽市で開かれる。2014年に始まり、今回で11回目。当初は外国人観光客らの参加を見込んだ企画だったが、最近は地元の中高生による高齢者支援の意味合いが強くなっているという。 道内の大学生が中心となった実行委員会の主催。除雪する道は平均20メートルほどで、市内4地区周辺から町会と相談して選んだ。30分の制限時間内にどれだけ歩きやすくできたかや、消費カロリー量などを計算して順位をつける。今回から、スコップですくった雪の重さを測定できるセンサーグローブを導入し、採点項目に加える。 参加無料。1チーム3~5人編成で、先着20チーム、または来年1月31日締め切り。中学、高校、一般の3部門がある。問い合わせは実行委事務局(090・1702・6079)へ。(岡田昇) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本海側で警報級の大雪の恐れ 23日にかけて冬型の気圧配置強まる
今季一番の寒気が日本上空に流れ込んだ影響で、21日は日本海側の広い範囲で断続的に雪が降った。23日にかけて冬型の気圧配置が強まり、警報級の大雪となる恐れがある。気象庁は積雪や路面の凍結に注意を呼びかけている。 気象庁によると、21日午後2時までの24時間で降った雪の量は、北海道苫前町31センチ、青森市12センチ、新潟県阿賀町20センチ、岐阜県白川村42センチ、広島県北広島町41センチなど。そのほか九州北部でも雪が降り、大阪では初雪が観測された。 寒気の影響は23日ごろまで続き、日本海側から活発な雪雲が流れ込むことで断続的に雪が降る見込み。22日午後6時までの24時間で予想される降雪量は、いずれも多いところで北陸80センチ、東海60センチ、北海道、近畿、中国で各50センチ、東北40センチ、九州北部30センチ。(大山稜) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
雪の重みで竹が倒れ運転見合わせ JR筑豊線と日田彦山線で 福岡県
雪の影響で列車の運転見合わせが相次いでいる。 JR九州によると、21日午前10時10分ごろ、JR筑豊線の筑前山家(福岡県筑紫野市)―筑前内野(同飯塚市)間で、原田発桂川行きの上り普通列車(1両編成)の運転手が、雪の重みで竹が線路側へ倒れかかっているのを発見したため、原田―桂川間で運転を見合わせている。今後、倒れかかった竹を伐採するなどして運転の再開をめざす。 また午前11時20分ごろ、JR日田彦山線の一本松(同香春町)―田川後藤寺(同田川市)間で、小倉発田川後藤寺行きの下り普通列車(2両編成)の運転手が、雪の重みで倒れかかっている竹を発見した。その後、石原町―田川後藤寺間で運転を見合わせている。乗客にけが人はなかったという。(椎木慎太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「対策転換させるほどのインパクト」 警察庁長官、「ルフィ」事件に
警察庁の露木康浩長官は21日の定例記者会見で、一連の広域強盗事件について、メンバーが緩やかに結びつく「匿名・流動型犯罪グループ」による犯罪と位置づけ、取り締まりを強化する考えを示した。「構成員がはっきりしている暴力団を中心に据えてきたこれまでの組織犯罪対策のあり方を転換させるほどのインパクトがある」と述べた。 一連の事件では、「闇バイト」に募集した若者らが実行役として、フィリピンを拠点にした「ルフィ」などと名乗る特殊詐欺グループ幹部らが指示役として摘発された。露木長官は「緩やかな結びつきで離合集散を繰り返すグループを対策の中心に据えなければならない状況が、捜査で明らかになった」と指摘した。 露木長官は今年1年を振り返り、4月に和歌山市で岸田文雄首相に爆発物が投げ込まれた事件を挙げ、「大きな反省材料となった」と述べた。昨年7月の安倍晋三元首相銃撃事件も教訓に、組織に属さない「ローンオフェンダー(単独の攻撃者)」の対策が課題だと指摘。銃の密造方法を公開しているサイトなどへの対策を含む銃刀法改正案を、次の通常国会に提出する考えを示した。(編集委員・吉田伸八) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アリの行列のなぞ「伏線回収」 小1から10年かけ、高校生が研究
アリの行列はなぜ消えたのか――。17歳の高校2年生が研究をまとめた。小学1年の夏、行列が居間まできたのが嫌で、アリが家に入らない方法を見つけようと観察・実験を始めた。わいた疑問が伏線のようになり、10年かけて次々回収した。 小学1年の夏に始めた「じっけん」 〈じっけんした日時 8月3日土曜日ごご2時から、ごご4時 てんき:はれ ばしょ:げんかん〉 富山市の県立富山中部高校2年の堀田千智(ちさと)さんが小学1年だった2013年夏、自宅玄関前を行列するアリ(アミメアリ)の好き嫌いを調べた記録だ。 6種類のエサを並べると、アリが集まったのはリンゴ、砂糖、ピーマンの順で、茶とコーヒー粉は食べなかった。 かわいそうだから殺さずにアリが入らぬよう、嫌いなものを置こうと考えた。アリの好物のリンゴをラップで包んだものとアイスクリームのふたで囲ったものでも実験。目で見るより、匂いで餌を探すこともわかった。 小学3年で結果が出た。「コーヒー粉が苦手」だと。巣穴にコーヒー粉をかけると、その上にアリは砂を運び、直接触れないようにしていた。4年では、紙粘土にコーヒー粉を25%以上混ぜて「アリよけ」を作った。「掃除の時、邪魔になる」と母に言われ、ボンドにコーヒー粉を混ぜたシール型に改めた。 だが、6年生で壁に当たる。コーヒー粉がクロオオアリには効かないと分かったのだ。「あー、実験失敗だ」とショックを受けた。 夏恒例の実験 どのアリも嫌いなものをつかむ 課題は中学へ持ち越しに。小… この記事は有料記事です。残り1701文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高校生へ、ガラス瓶に満ちる優しさ 原点は駄菓子屋での店主の思い出
「この中にある小銭、本当にもらっていいのかな」 ためらう高校生に、店主は励ますように声をかける。 「地域の人たちが、みんなのためにと思って入れたお金だから、気兼ねなく使いなよ」 「マジすか!」 笑顔になった生徒は、カウンター上のガラス瓶から小銭を出してもらう。コーヒー代の全額をお願いする生徒もいれば、10円だけ頼む生徒もいる。 青森県七戸町にあるコーヒー店「アモルコーヒー」の「学生応援募金」には、支払いを終えた大人の客がおつりや小銭を入れ、中身が空になる日はない。 募金を始めたのは、店主の花松美佐さん(48)。東京出身で都内で暮らしていたが、夫が転職して故郷の七戸町に戻ることになり、一緒に移住してきた。 店は2年前にオープン。移住後、地域おこし協力隊に入って活動するうち、町内に若者の交流拠点が少ないことに気づいた。 「若い人たちが気軽に集まれる場所をつくりたい」。そんな思いだった。 焙煎(ばいせん)や抽出の技術は、青森市の専門店に通って身につけた。 開いた店の近くには、県立七戸高校がある。生徒たちが勉強や遊びに使えるように、パソコンと無料WiFiを用意。フリースペースも設け、飲食物の持ち込みもOKにした。 だが、開店した当初、店に来る生徒は少なかった。コーヒーは450円、アイスカフェラテは500円。高校生にはちょっとぜいたくで、入りづらかったようだ。 そこで思いついたのが、若者の飲み物代に役立てるための募金だった。 それには自身の子どものころの思い出が絡んでいる。 こづかいをもらえなかった自分、手渡されたものは 小学生のとき、家庭の事情で… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
車に貼るシール「保管場所標章」廃止へ 車の場所のデータベース整備
警察庁は21日、自家用車の保管場所を示すために車に貼り付ける「保管場所標章」を廃止する方針を決めた。標章がなくても警察が保管場所を照会できるようになったため。警察庁は来年の通常国会に、標章を定めた車庫法の改正案を提出する考えだ。車を所有する際に保管場所を警察に届け出る制度自体は続ける。 標章は円形のシール。1991年に導入され、車体に貼るよう義務づけられている。当時は道路を駐車場代わりにする車が問題となっており、車庫がある車かどうかが一目でわかるようにするのが目的だった。 しかし、その後に車のナンバーから保管場所を照会できるシステムが導入された。今年1月にはデータベースの整備が終わり、全国で照会可能になったという。 保管場所の登録はネットで手続きできるが、標章は警察署で受け取る必要がある。手数料も1枚500円ほどかかり、車の所有者と警察側双方の負担になっていた。標章は昨年、全国で約797万枚交付された。(板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新潟の死亡ひき逃げ、未解決で迎えた時効 遺族が明かした心境の変化
10年前に新潟県新発田市で、同市在住の板倉昂(たかし)さん(当時73)が死亡したひき逃げ事故が、未解決のまま21日午前0時、公訴時効を迎えた。 息子で同市議会議員の久徳さん(48)は、これまで「時効によって、一つの区切りを迎えられるのだろう」と思ってきたが、迎えた21日朝の寝覚めは、良くなかった。ふとしたときに事故のことを思い出す、そんな日々がこれからも続く気がしている。 「捜査は区切りかもしれないが、自分たちにとってはこれまでの10年もこれからの歳月も変わらない」。久徳さんはそう語り、「犯人に対して出てきてほしい思いもあるが、いま出てこられてもなぜいまさらという気持ちにしかなれないと思う。複雑な心境です」と言葉を絞り出した。 ひき逃げ事故では、目撃情報や防犯カメラの映像などから加害車両を割り出し、容疑者を突き止める地道な捜査が求められる。今回はこうした証拠が少なく、捜査が難航していた。 警察「積極的な捜査難しい」 事故は2013年12月21… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル